第7期党中央委員会第5回総会
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「朝鮮労働党第7期中央委員会」の記事における「第7期党中央委員会第5回総会」の解説
第7期党中央委員会第5回総会は2019年12月28日から12月31日までの会期で、平壌の朝鮮労働党中央委員会本部庁舎で開催され、以下の4項目を議題とした。 醸成された対内外形勢の下でわれわれの当面の闘争方向について 組織問題について 党中央委員会のスローガン集を修正、補充することについて 朝鮮労働党創立75周年を盛大に記念することについて 総会が数日にわたって開催されたのは、金日成時代の1990年1月に開催された第6期党中央委員会第17回総会以来29年ぶりとなった。 総会では、2018年4月に開催された第7期党中央委員会第3回総会で決定していた大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験・核実験の中止措置について、金正恩が行った報告の中で「公約にわれわれがこれ以上一方的に縛られている根拠がなくなった。(中略)世界は遠からず、朝鮮民主主義人民共和国が保有することになる新しい戦略兵器を目撃することになるであろう」と発言したとして、中止措置を事実上撤回することを決定した。 このほか、金正恩は報告の中で、非核化を巡る米朝交渉の停滞や北朝鮮への各種制裁が一向に解除されない現状について、「経済建設に有利な対外環境が切実に必要」と、経済建設には外交の好転が不可欠なことを認めたものの、「尊厳を売り渡すことはできない」として国民に制裁に耐え抜くよう求め、「制裁圧迫を無力化させ、社会主義建設の新たな活路を切り開くための『正面突破戦』を強行する」と宣言した。 また、総会では「組織問題」と「党中央委員会のスローガン集の修正、補充」、「朝鮮労働党創立75周年を盛大に記念することについて」の決定書を採択した。 このうち、「組織問題」に関連して、金正恩の妹で宣伝扇動部第一副部長だった金与正が組織指導部第一副部長に異動し、金正恩の後継者に内定したとの見方が2020年2月以降報じられるようになった。 総会で選出された党幹部は以下の通り。 政治局常務委員:変動なし 政治局員:李日煥、李炳哲、金徳訓 政治局員候補:金正官、朴正天、金衡俊、許哲万、李虎林、金日哲 党中央委員会副委員長:朴光浩、李洙墉、金平海、太宗秀、安正秀を解任。李日煥、金衡俊、李炳哲、金徳訓を任命。 党中央委員(中央委員候補からの昇格):金衡俊、韓光相、姜宗官、金光哲、金京準、楊勝虎、クァク・チャンシク、パク・クァンジュ、パク・ミョンス、李逢春、松碩元 党中央委員(直接補欠選挙):許哲万、李虎林、呉日晶、金栄歓、金日哲、金正浩、孫英勲、林光日、崔相建 党中央委員候補:チャン・グァンミョン、チョン・ヒョンチョル、シム・ホンビン、リ・テイル、チェ・グァンイル、リ・ワンシク、リ・ヨンチョル、チェ・チュンギル、キム・ハクチョル、キム・チョル、朴正根、全学哲、チョ・ヨンドク、シン・ヨンチョル、金承進、ムン・ジョンウン、リ・ジョンギル、チェ・ソンナム、チョン・ヒョンギル、カン・ソン、キム・ヨンベ、キム・ギリョン、申紅哲、キム・ヨンナム 党中央検閲委員会委員長:李象元 党中央委員会部長:李日煥、金衡俊、崔輝、李炳哲、金徳訓、崔富一、許哲万、李虎林、韓光相、呉日晶 党中央委員会第一副部長:金東日、李永吉、金与正、李英植 道党委員長:金栄歓(両江道党委員長) この総会では本来なら憲法の規定で最高人民会議及び国務委員会で選出されることになっている国家機関の幹部の任免が行われ、以下の幹部が任命された。 内閣副総理兼国家計画委員長:金日哲 石炭工業相:全学哲 文化相:全明植 国家科学院院長:金承進
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