第2世代衛星
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「トランペット (人工衛星)」の記事における「第2世代衛星」の解説
第1世代衛星の最後の打上げから9年近く経過して、USA-184が2006年6月28日にデルタ IVロケットMedium+(4,2)構成(フェアリング直径4m、補助ロケット2基)を用いてヴァンデンバーグ空軍基地(カリフォルニア州)から打上げられ、モルニヤ軌道に投入された。続いて、USA-200が2008年3月13日にアトラス Vロケット 411構成(フェアリング直径4m、補助ロケット1基、セントール・シングルエンジン)を用いて、同じくヴァンデンバーグ空軍基地からが打上げられ、モルニヤ軌道に投入された。これら2基の衛星は、投入軌道から考えて、トランペット第1世代衛星の代替を意図したものと考えられている。 軍事ウォッチャー達は、打上げロケットの衛星投入能力から考えて、この2基の衛星の質量は第1世代衛星より軽い3,900 kgから4,500 kg程度であると推測しており、これは電子技術の発達に伴って、受信アンテナを第1世代衛星より小型軽量化することが可能になったためではないかと考えている。 これらの衛星の製造メーカーは引き続き公表されていないが、第1世代衛星と同じくボーイング社ではないかと考えられている。特にUSA-184は、ボーイング社が直接打上げを行っており、これはこの予測を支持する事実と考えられる。 なお、第1世代衛星に無いこれら2基の衛星の特徴として、シギント用ペイロードの他に2つの2次的測定装置を搭載している。1つは SBIRS弾道ミサイル早期警戒衛星システムの高高度部分(SBIRS-HEO)を構成するためのSBIRS-HEO赤外線ミサイル探知システムであり、もう1つはNASAの磁気圏の科学的観測プログラムであるTWINS の1部を構成する TWINS測定システムである。
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第2世代衛星
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「メンター (人工衛星)」の記事における「第2世代衛星」の解説
第1世代衛星の最後の打上げから5年半程度経過した2009年1月18日、機密衛星USA-202 (NROL-26)がケープカナベラル空軍基地からデルタ IV Heavyロケットを使用して打上げられ、アマチュア観測者達はこの衛星が静止軌道に投入されたことを確認している。 デルタIV Heavy の静止軌道への衛星投入能力は約6,300 kgに達するので、USA-202は静止衛星としては最大級の質量を持つことになる。このことから、アマチュア観測者はUSA-202はメンター第1世代衛星の後続衛星ではないかと推測し、この衛星はメンター4の通称で呼ばれることになった。この衛星は第1世代衛星に比べて、1トン程度重くなっているが、これは受信アンテナがさらに巨大化したのではないかと推測された(デルタIV Heavy で静止軌道へ投入されるUSA-202類似の衛星を、便宜的に第2世代衛星と呼ぶことにする)。 2010年11月21日に、機密衛星USA-223 (NROL-32)が、メンター4と同じくケープカナベラル空軍基地からデルタIV Heavyロケットを使用して打上げられ、静止軌道に投入されたことが確認された。 メンター4と同じ打上げロケットを使用して静止軌道に投入されていることから、この衛星はメンター4と類似の衛星と推定され、メンター5の通称で呼ばれることになった。メンター5について、2010年当時の国家偵察局長であったBruce Carlsonは、「世界でもっとも大きな衛星」と述べている。第2世代衛星が第1世代衛星に比べて1トン程度重くなっている理由が、受信アンテナの巨大化(直径が100mをかなり上回っている)ではないかという推測を、この言は支持するものではないかと考えられる。 この後、同様に第2世代に属すると考えられる衛星、USA-237 (NROL-15、2012年6月29日) 、USA-268 (NROL-37、2016年6月11日)が、それぞれケープカナベラル空軍基地からデルタIV Heavyロケットを使用して打上げられ、アマチュア観測者達は、これらの衛星が静止軌道に投入されたことを確認している。これらもメンター4、5と同様の衛星であると推測され、それぞれメンター6、メンター7と呼ばれている。 メンター7の打上げから、さらに4年半後の2020年12月11日に、メンター7の後続機と考えれれているUSA-311(NROL-44)が、ケープカナベラル宇宙軍基地(CCSFS:ケープカナベラル空軍基地から改称)からデルタIV Heavyロケットを使用して打上げられ、アマチュア観測者達は、静止軌道に投入されたことを確認している。これはメンター8(オリオン10)と呼ばれている。メンター8の赤道上空の静止軌道の経度は東経51度であり、イランの首都テヘランとほぼ同じであることから、ターゲットはテヘランを中心とする中東地域と考えられる。 これらの第2世代衛星についても、第1世代衛星と同様に、その任務と能力は高度な軍事機密であり、一切公表されていないし、製造者も明らかにされていない。なお、メンター6とメンター7の間には約4年間のブランクがあり、メンター7とメンター8の間には約4年半のブランクがあるので、メンター7、メンター8は初期の第2世代の衛星から大きく変化している可能性がある。
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