砲弾のサイズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/11 02:38 UTC 版)
現代においては60mm・81mm・120mmの三種類が標準的な口径になっているが、政治的事情による98mmやさらに威力増大を狙った160mmなども存在する。 37mm ソビエト軍が個人携帯用の37mm軽迫撃砲として使用していたが、それ以外では事例が無い。 37mm迫撃砲弾 50-51mm(2インチ) 1-3名で小隊レベルで運用される軽迫撃砲で主に使用されている。インチ法の国では口径が50.8mmや51mmであることも多い 砲弾重量は0.85-1.02kgぐらいで、八九式重擲弾筒の八九式榴弾は793gと軽めである。 八九式榴弾 60mm 歩兵部隊の火力支援中隊で直接支援用として広く使用されている口径である。近年ではこの役目を80mmクラスが担うようになり、個人用の軽迫撃砲の砲弾として使用されることも多くなってきている。 砲弾重量は1.36-2.2kgぐらいで、同じ口径でも長射程の物は砲弾が長く重めになっている。 M734マルチオプション信管を装着した60mm榴弾 80-82mm(3.2インチ) 第一次世界大戦で迫撃砲の始祖となったストークス・モーターで採用されて以来、81mmが現代でも中迫撃砲の標準的な口径である 第二次世界大戦のドイツ軍が80mmを、第二次世界大戦のソビエトが82mmを使用していた。 ストークス・モーター用の3.2インチ榴弾 81mm榴弾 98mm 1990年11月に署名された欧州通常戦力(CFE)条約において口径100mm以上の火砲の保有数が制限されたため、条約制限外兵器として新たに作られた。現時点でこの口径を使うのはポーランド製のM-98迫撃砲のみである。 100mm 中国が独自に制式化した口径である。中国では71式、80式、89式の三種類の迫撃砲が生産されているが、同国以外でこの口径を使用する迫撃砲は生産されていない。 107mm(4.2インチ) 第二次世界大戦期に採用された口径。アメリカ製のM2 107mm迫撃砲とM30 107mm迫撃砲が有名であるが、ソ連製の107mm迫撃砲GVPM-38やイギリスのML 4.2インチ迫撃砲(英語版)のみが製造された。 第二次世界大戦後はアメリカと、アメリカから上記の2種類の迫撃砲を供与された国以外では比較的早期に淘汰され、現在ではアメリカを含めた多くの国で120mm迫撃砲への更新が進められている。 M30迫撃砲用の砲弾(写真は韓国製のKM329A2榴弾)弾体後部の銀色の金属帯が、砲身のライフリングとかみ合う弾帯である。 120mm 現代の重迫撃砲として標準的な口径である。砲弾重量は18-20Kgにもなり、兵士一名で砲口から装填できる限界の大きさである。 M734マルチオプション信管を装着した120mm榴弾 120mm榴弾、下のところにリング状の増加装薬(チャージ)が取り付けられている。 120mm迫撃砲 RT用の砲弾。砲弾側面には砲身のライフリングとかみ合わせるための突起が刻まれ、その後部にはガスシールが取り付けられている。 160mm 160mm迫撃砲M-43やソルタムM66 160mm迫撃砲など一部ではあるが現代でも使用されている。 このクラスになると砲弾重量は38.5-40kgにもなり人力で持ち上げて砲口から装填することが困難になる。そのため160mm迫撃砲M-43は後装式でソルタムM66 160mm迫撃砲は砲身を動かして砲口の位置を下げる仕組みを持っている。 cvvv 160mm砲弾
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