M30 107mm迫撃砲とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 武器・装備 > 武器 > 迫撃砲 > M30 107mm迫撃砲の意味・解説 

M30 107mm迫撃砲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/26 09:23 UTC 版)

M30 107mm迫撃砲
戦争証跡博物館での展示砲

M30 107mm迫撃砲(M30 107mm mortar)は、アメリカ製の砲口装填式重迫撃砲であり、口径は107mm(4.2インチ)である。

概要

M30迫撃砲は、M2 107mm迫撃砲の後継として開発された。朝鮮戦争中の1951年に制式採用され、ベトナム戦争にも投入された。

M30迫撃砲はM2迫撃砲と同一の砲弾を使用する(このため、M30の砲身にはライフリングが刻まれている)が、M2迫撃砲よりも砲身が長いため射程も延伸されたほか、砲重量がM2迫撃砲の約2倍になったため、砲撃時の安定性も向上した。 底盤は円形のものが採用され、砲身および支持脚とは専用のローテーターを介して接続される。これにより、360度の全周囲旋回が可能となった。

しかし、この重量増加により設営や人力での運搬が困難になったため、移動時には分解したうえでM416A1 1/4t トレーラーに搭載し、ジープで牽引する必要がある[1]。 さらに、機甲機械化歩兵部隊向けに、M113装甲兵員輸送車兵員室にM30迫撃砲とその砲弾を搭載したM106自走迫撃砲も製造された。

しかし、アメリカ陸軍では1990年イスラエルソルタムK6 120mm迫撃砲ライセンス生産したM120 120mm 迫撃砲に更新されて退役したほか、多くの国で120mm迫撃砲への更新が実行ないし計画されている。

採用国

諸元・性能

諸元

性能

  • 有効射程: 770-6,800m
  • 発射速度: 18発/分(最大), 3発/分(持続)

砲弾・装薬

  • 使用弾薬: 下記の各砲弾:
    • M329A1榴弾 - 最大射程:5,650m, 重量:12.3kg
    • M329A2榴弾 - 最大射程:6,800m, 重量:10kg
    • M34A1榴弾 - 最大射程:4,620m, 重量:12.2kg


脚注

  1. ^ [1]
  2. ^ 日本周辺国の軍事兵器(朝鮮半島編)
  3. ^ 日本周辺国の軍事兵器(朝鮮半島編)
  4. ^ HYUNDAI WIA - Military/Land
  5. ^ 日本周辺国の軍事兵器(中国・台湾編)
  6. ^ IISS 2024, pp. 414–415.
  7. ^ IISS 2024, p. 430.
  8. ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. pp. 346-347. ISBN 978-1-032-50895-5 

参考文献

  • The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2024) (英語). The Military Balance 2024. Routledge. ISBN 978-1-032-78004-7 

関連項目

外部リンク

Youtubeの動画





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「M30 107mm迫撃砲」の関連用語

M30 107mm迫撃砲のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



M30 107mm迫撃砲のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのM30 107mm迫撃砲 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS