白雪姫の類話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 07:59 UTC 版)
白雪姫には欧州各地を中心にアメリカやチリ、インドなどに類話が存在する。ドイツ及びゲルマン語圏よりもゲール語圏(ケルト系)やラテン語圏(ラテン系)に多くの話が残っているのが最大の特徴である。 類話としては以下の話を例として挙げることができる。 アイスランドヴィルフリーズル・ヴェールフェグリの物語 ヴィルフィンチ アイルランドアイルランドの輝く星 一つ目の猫 試練の話 木の枝 スコットランド金の木と銀の木(Gold-Tree and Silver-Tree):白雪姫に当たるのが「金の木(Gold-Tree)」という王女、悪役が「銀の木(Silver-Tree)」という王妃(実母)。「質問に答えるのが古井戸のマス」、「王女の結婚が王妃による暗殺より前」、「蘇生させるのが王女の夫の後妻(悪い王妃を倒すのもこの後妻)」というのが白雪姫との大きな違い。 炎の枝 試練を捜しに フランス魔法の靴下 かわい子ちゃん アンジウリーナ 王さまの小鳥 イタリア奴隷娘 美しいアンナの話 マリアの悪い継母と七人の強盗: ジーリコッコラ 悲嘆と不幸について 魔法の指輪 美しいテレジーナと七人の盗賊 マルゼッタ 悪い伯父 スイスまま娘 オーストリア三人姉妹:悪役は母親(継母)ではなくヒロインの姉妹およびそれに協力する魔女のメイド。 ドイツリヒルデ(リヒルディス):「リヒルデ(Richilde)」は継母の名前で彼女視点の物語(白雪姫に当たるのは「ブランカ」という少女)というのが大きな違い、小人も出てこず最初の2回の蘇生は彼女に味方した医者によるもの(最後の蘇生は神による奇跡)。 「白雪姫の類話」 スペイン娘と盗賊 美しいまま母 ギリシアミュルシーナ:悪役は母親(継母)ではなくヒロインの姉妹。 マルーラ ハンガリー世界一の美女 ポーランド頭の中の針 エストニア盗賊の家の娘 ロシアオレチュカ インド鳶の娘 バタウン アメリカ孔雀の王 チリブランカ・ローザ 以下の書籍の該当頁には、類話の一部が載っているので参照されたい。 小澤俊夫、『ドイツロマン派全集第II期 第15巻 グリム兄弟』、pp. 95–96 参照。 フローチャー美和子、『【初版以前】グリム・メルヘン集』、pp. 144–145 参照。 金田鬼一、『完訳 グリム童話集2』、pp. 148–150 参照。 金成陽一、『誰が白雪姫を誘惑したか』、pp. 212–218 参照。
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