ゲルマン語圏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 09:09 UTC 版)
アクセル・オルリックによると、北欧の民間伝承には巨大な蛇の出現というモチーフがみられる。共通するパターンは、洞窟や山中に(アイスランドでは湖に)巨大な怪蛇がいて、いつの日か姿を現し、広範囲に破滅をもたらすというものである。これらはミズガルズ蛇にも類似しているが、特定の神話体系を背景とするものではなく純粋にアニミズム的な存在だとオルリックは論じている。 アイスランドの国章に描かれている4体の守護者(ラントヴァイティル)の1つは竜である。これは『ヘイムスクリングラ』においてアイスランドの四方を竜、雄牛、鳥、巨人が守護しているとされたことに由来する(ヴォプナフィヨルズル#竜伝説も参照)。ヴァイキングは魔除けのために船首に竜頭を掲げ、スカンディナヴィアのスターヴ教会にも、竜の鱗に見立てた屋根瓦や竜頭彫刻といった竜を想起させる意匠がみられる。 シグルズ伝説では、もとはドヴェルグであった竜ファーヴニル(ファフニール)の心臓の血あるいは脂を舐めたシグルズが、鳥の言葉が理解できる能力を得て、養父レギンの怖ろしい本心を見破る機会を持ったり、余人より賢くなったりしている。 デンマークの民話には、竜と暮らした少女の話(竜と娘)や、醜い恐ろしい竜として生まれながら人間に戻る王子の話(リンドルム王)などがある。これらに登場する竜はデンマーク語でレンオアム (lindorm) と呼ばれる怪蛇で、ドイツ語のリントヴルムに相当する。 以下、北欧神話(ゲルマン神話)の代表的な竜を列挙する。 ファーヴニル(ファフニール) ニーズヘッグ ヨルムンガンド
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