発生の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/23 14:29 UTC 版)
超新星(特に、II型と呼ばれるもの)の発生原因については、第2次世界大戦の前後に恒星の進化の過程が明らかにされた頃から概略的に知られていたが、新星は、超新星よりはるかに発生頻度が高く観測の機会も多かったにもかかわらず、ようやく発生の機構が明らかにされたのは1970年代に入ってからである。 新星爆発を起こす星は、白色矮星と通常の恒星(主系列星)の連星で、特に双方の距離が小さい近接連星である。距離が小さいので主系列星の表面の水素ガスが白色矮星の強い潮汐作用により流出し、白色矮星の周囲に降着円盤を形成して降り積もる。水素の供給は長期にわたって持続するので、白色矮星表面には次第に水素が堆積する。白色矮星の強い重力のため、落下する水素は大きな運動エネルギーを持つので、白色矮星表面への衝突で大きな熱が発生し、また重力によって圧縮されて密度が高まる。これは核融合反応を起こす条件となる。 太陽をはじめとする通常の恒星の中心部でも、強い重力による高温と高圧のために水素原子核が核融合反応を起こし、大きなエネルギーを発生させているのであるが、そこでは、反応速度が上がってエネルギーが出すぎると温度と圧力が上がるため逆に密度が低下して反応速度が下がる。また反応速度が下がりすぎてエネルギーが少なくなると恒星の重力により中心部は圧縮されて密度が上がり、核融合反応が活発化して多くのエネルギーが出される。 このように、恒星の中心部の核融合反応は負のフィードバックによって調整され、安定してエネルギーを放出し続けるが、白色矮星は縮退した物質でできているため、このような調整が利かない。主系列星から降り注いだ水素が表面で核融合を始めても白色矮星はそのエネルギーを吸収して膨張したり密度を下げたりできないため、核融合反応は急激に進行、つまり暴走し、白色矮星の表面全体が爆発して新星として観測される。爆発後は水素や、核反応で生じたヘリウム・炭素・酸素等のガスを宇宙空間に放出して核反応は終息し、光度は下がってもとの暗い連星系に戻る。
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発生の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 03:39 UTC 版)
雷の発生原理は研究が続けられており、さまざまな説が論じられているが、まだ正確には解明されていない。2021年現在、雷は主に、上空と地面の間または上空の雷雲内に電位差が生じた場合の放電により起きる、と言われており、主に以下のように説明されている。低気圧や前線等の荒天時に発生することが多いが、台風の際には雷が発生しにくい傾向がある。 電位差が発生した雲または大地などの間に発生する光と音を伴う放電現象。
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