生産・分離とは? わかりやすく解説

生産・分離

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 02:13 UTC 版)

メンデレビウム」の記事における「生産・分離」の解説

最も軽いメンデレビウムの同位体(244Mdから247Md)は、主にビスマスターゲットに重いアルゴンイオンを衝突させることにより生成されるが、わずかに重い同位体(248Mdから253Md)はプルトニウムアメリシウムターゲットに軽い炭素窒素イオン衝突させることにより生成される。最も重要で最も安定した同位体は254Mdから258Mdの範囲であり、アルファ粒子アインスタイニウム導体衝突させることで生成されるアインスタイニウム253, 254, 255全て使用できる)。259Mdは259Noの娘として生成され、260Mdはアインスタイニウム254酸素18の間の移動反応生成される通常、最も一般的に使用される同位体256Mdはアインスタイニウム253, 254いずれかにアルファ粒子照射することにより生成されるアインスタイニウム254半減期長くターゲットとしてより長い間使用できるため、入手可能である場合好まれる利用可能マイクログラム量のアインスタイニウム使用することで、フェムトグラム量のメンデレビウム256生成することができる。 生成されメンデレビウム256反跳運動量は、それらが生成された元のアインスタイニウムターゲットから物理的に遠く離し真空中ターゲットのちょう後ろ金属の薄い箔(通常ベリリウムアルミニウム白金、または金)の上に付くのに使われる。これにより、費用がかかり高価なアインスタイニウムターゲット再利用妨げ即時化学的分離必要性がなくなる。次にメンデレビウム原子気体雰囲気多く場合ヘリウム)に閉じ込められ反応室の小さな開口部からの気体ジェットメンデレビウムを運ぶ。長い毛細管使用しヘリウムガス塩化カリウムエアロゾルを含めることで、メンデレビウム原子数十メートル以上輸送して化学的に分析し、その量を決定することができる。次に、箔に酸を適用しメンデレビウムフッ化ランタン共沈させ、塩酸飽和させた10%エタノール溶液を含む陽イオン交換樹脂カラム使用し溶離剤として働かせることで、箔材料及び他の核分裂生成物からメンデレビウム分離することができる。ただし、箔が金でできており十分に薄い場合は、陰イオン交換クロマトグラフィー使用して金から3価のアクチノイド分離する溶離液はM塩酸である)前に王水に金を溶かすだけで十分である。 メンデレビウム最終的に陽イオン交換樹脂カラムからの選択的溶出溶離液はアンモニアα-HIB)を利用することで、他の3価のアクチノイドから分離できる気体ジェット法を使用すると、最初2つステップ不要になることがしばしばある。上記の手順では超アインスタイニウム元素分離に最も一般的に使用される手順である。 3価のアクチノイド分離する別の可能な方法は、固定有機相としてビス-(2-エチルヘキシル)リン酸(HDEHPと略す)及び移動相として硝酸使用するという溶媒抽出クロマトグラフィーよるものである。アクチノイド溶出順序陽イオン交換樹脂カラムにおいてとは逆になっているため、重いアクチノイド後で溶出するこの方法で分離されメンデレビウムには樹脂カラム比較して有機錯化剤が含まれていないという利点がある。不利な点は、メンデレビウムフェルミウムの後、溶出順番の非常に遅い段階で溶出することである。 メンデレビウム分離するもう1つ方法は、Es3+及びFm3+の溶出特性とは異なMd2+の溶出特性利用する最初の段階は、上記と同じで、抽出クロマトグラフィーにHDEHPを使用するが、メンデレビウムフッ化ランタンではなくフッ化テルビウム共沈させる。次に50 mgクロムメンデレビウム加え亜鉛または水銀を含む0.1M塩酸中で+2状態に還元する次に溶媒抽出進み、3価および4価のランタノイドとアクチノイドカラムに残るがメンデレビウム(II)は塩酸中に留まらない。次に過酸化水素使用して+3状態に再び酸化し2M塩酸クロム含む不純物除去するため)、最終的には6M塩酸メンデレビウム除去するため)による選択的溶出分離するまた、1M塩酸溶離液として使用しMd(III)をMd(II)に還元しアルカリ土類金属のように振る舞う、カチオナイトと亜鉛アマルガムカラム使用するともできる。サーモクロマトグラフィーによる化学的分離は、揮発性メンデレビウムヘキサフルオロアセチルアセトナートを使用することで達成できる類似のフェルミウム化合物知られており、揮発性である。

※この「生産・分離」の解説は、「メンデレビウム」の解説の一部です。
「生産・分離」を含む「メンデレビウム」の記事については、「メンデレビウム」の概要を参照ください。

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