現代の天文学者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 05:31 UTC 版)
国によって制度が若干異なるなるので一般化は難しいが、現代のプロの天文学者は高い教育を受け、通常 大学・大学院(修士コース・博士コース)においてたとえば天文学や 物理学の中の宇宙物理学(天体物理学)などを専攻し博士号を取得した後に、たとえば研究所や大学などに雇用されている。多くの時間を研究に費やすが、教育、施設の建設、天文台の運営の補助等にも携わっている。 国際天文学連合には、博士課程以上の学生を含めて89カ国から9259人が所属している。 アメリカ合衆国の天文学者に関しては、アメリカ天文学会があり、これは北米最大の天文学者の組織であり、7,700人が所属している。なおこの7,700という数字には、物理学、地球科学(地学)、工学等の別分野出身で天文学に関心を持ち、深く関わっている人々も含まれているので、純粋な天文学者はこの数よりずっと少ない。 現代のプロの天文学者は望遠鏡を直接目で覗くことは非常に稀であり、CCDイメージセンサを用いて長露光で撮影することが一般的である。最近の天文学者は望遠鏡の前にいることは1年間に数週間程度と比較的少なく、多くの時間をデータの整理や分析に費やす。完全に自動化された超大型干渉電波望遠鏡群等の電波望遠鏡を使う天文学者もいる。 大学や研究機関に勤める天文学者は、学生や院生の教育も行う。また多くの大学や天文台では、望遠鏡の一般公開やプラネタリウムの上映等のアウトリーチ活動も行い、研究分野や成果の広報を行い、一般市民の理解を得たり、将来に新たな天文学者生まれるきっかけを作っている。 ところでアマチュア天文学者という人々もいる。太平洋天文協会(英語版)は、70カ国以上からプロやアマチュアの天文学者、教育者が参加する世界最大の組織である。多くの市に、定期的に会合を開催しているアマチュア天文学者のクラブがある。「アマチュア天文学者」には、いわゆる「アームチェア天文学者」と呼ばれる人々から、自身の天体望遠鏡を所持して野望を持ち、新しい発見をしたりプロの天文学者の研究を助けたりする者まで、様々なタイプがいる。「アマチュア天文家」の多くが、月に数時間を天体観測や最新の研究成果の文献を読むことに費やす。
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