演説「真のアメリカ主義」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 14:23 UTC 版)
「カール・シュルツ」の記事における「演説「真のアメリカ主義」」の解説
この共和国のようにとても強くまた長所を生かして置かれている権力によって見られる栄えある規則とは何であろうか?もちろん私は、万が一実際の侮蔑が与えられたらそれを素直にポケットに入れることを期待しているのではない。しかし確かに、男の子の愛国心でそうしたいと願うように、世界の国々の間を喧嘩腰にみんなの前で拳を振りながら歩き回るべきではない。もちろんその権利に対する実施の侵犯におとなしく従っているべきではない。しかし確かに、その固有の権利の観念あるいは利益が他の者の観念と衝突するときはいつも、ヒステリーに陥るべきではないし、あたかも自身の安全や独立そのものが実際に脅かされているかのように振舞うべきではない。その力と尊厳を意識する真の紳士として、攻撃を行うにはゆっくりとであるべきである。他国との付き合いにおいては、その権利だけでなくその自尊心に対しても慎重に配慮すべきである。戦争に対してはその隠れているあらゆる資源があるのだから、世界の中でも平和を追求する大きな力となるべきである。戦争のための大きな軍隊や海軍を持つ必要もないし、持たないことは、どのような誇り高き名誉や計り知れないほど貴重な恩恵であるかを忘れるべきではない。重装備の大砲ではなく良い例と懸命な忠告によって人類に影響を与えようとすべきである。戦闘に勝つことではなく、戦争を避けることに高い栄光を見るべきである。常に公平かつ公正で、信頼に値し、落ち着いており、融和的であれば、他国は無意識に相互の友好に思いが行き、意見の相違も自然に調節するようになるので、世界の平和を保つ大きな力となる。 これは単なる理想を描いた空想ではない。それは世界の国々の中でもこの偉大な共和国の当然の位置付けなのである。それは最も高貴な使命であり、アメリカ人の良識と自尊心がその「マニフェスト・デスティニー」(明らかな使命)の中に見られるとき、アメリカ合衆国にとって栄光の日となるであろう。それは全て平和の上にある。この平和は栄誉ではないだろうか?最近、「アメリカ主義」について多くのつまらない演説があった。これは良きアメリカ主義ではないのだろうか?今日、それは確かにこの国を最も愛する人々のアメリカ主義である。そして、私はこれがアメリカ主義であり我々の子供のそして子供の子供のアメリカ主義となっていくことを熱烈に願う。 — Carl Schurz、The True Americanism, 1859年4月18日
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