マニフェスト・デスティニーとは? わかりやすく解説

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マニフェスト‐デスティニー【Manifest Destiny】

読み方:まにふぇすとですてぃにー

明白な運命の意》1840年代アメリカ合衆国西方への領土拡張正当化するために使用されスローガン

「マニフェスト‐デスティニー」に似た言葉

マニフェスト・デスティニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/08 10:19 UTC 版)

1872年に描かれた「アメリカの進歩」。女神の右手には書物と電信線が抱えられており、合衆国が西部を「文明化」という名の下に征服しようとする様子を象徴している。背後には1869年に開通した大陸横断鉄道も見える。
地図に描かれたテキサス州、オレゴン州、カリフォルニア州。1846年のもの。

マニフェスト・デスティニー英語: Manifest Destiny)とは、元々はアメリカ合衆国西部開拓を正当化する標語であった。「明白なる使命」や「明白なる運命」、「明白な天命」、「明白なる大命」などと訳出される。「文明は、古代ギリシアローマからイギリスへ移動し、そして大西洋を渡ってアメリカ大陸へと移り、さらに西に向かいアジア大陸へと地球を一周する」という、いわゆる「文明の西漸説」に基づいたアメリカ的文明観である[1]

概要

1845年ジョン・オサリヴァンが用いたのが初出である。この際は、合衆国のテキサス共和国の併合を支持する表現として用いられ、のちに合衆国の膨張を「文明化」・「天命」とみなしてインディアン虐殺、西部侵略を正当化する標語となっていった。19世紀末に「フロンティア」が事実上消滅すると、米西戦争米墨戦争米比戦争ハワイ諸島併合など、合衆国の帝国主義的な領土拡大や、覇権主義を正当化するための言葉となった。

イギリスの帝国主義政治家ジョゼフ・チェンバレンも「マニフェスト・デスティニー」の語を使用し、「アングロ・サクソン民族は最も植民地経営に適した民族であり、アフリカに文明をもたらす義務を負っている」と語っている[2]

アメリカのドナルド・トランプ大統領は「マニフェスト・デスティニー」を公言した初めての大統領であり[3]火星入植など宇宙へのアメリカの影響力拡大と結び付けられていた[4]

出典

  1. ^ 戦後日米関係とアメリカの文化外交松田武、『国際問題』No. 578、2009年2月
  2. ^ 坂井(1967) p.173
  3. ^ Trump's Second Term Begins - 538 Politics Podcast”. ABC News. 2025年3月1日閲覧。
  4. ^ The Inaugural Address”. White House (2025年1月20日). 2025年3月1日閲覧。

参考文献

関連項目




マニフェスト・デスティニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/14 17:06 UTC 版)

ジャクソン流民主主義」の記事における「マニフェスト・デスティニー」の解説

これはアメリカ人にはアメリカ西部治めるべき使命があり、大西洋から太平洋までの北アメリカ全て管轄内に入れるべきと言う信条であった。しかし、自由の土地信奉するジャクソン支持者、特にマーティン・ヴァン・ビューレンは、合衆国内に奴隷制拡大することを避けるために拡張制限すべきと主張した

※この「マニフェスト・デスティニー」の解説は、「ジャクソン流民主主義」の解説の一部です。
「マニフェスト・デスティニー」を含む「ジャクソン流民主主義」の記事については、「ジャクソン流民主主義」の概要を参照ください。

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