いるか座
名称:いるか座(海豚座)
学名:Delphinus
小分類:北半球
構成する主な星雲、星団、恒星:スアロキン(アルファ星)/ロタネブ(ベータ星)/ガンマ星(2重星)
神話の主な登場人物:アリオン
日本で観測できる時期:7月〜12月の約6ヵ月間
見ごろの季節:夏(20時正中は9月下旬)
紀元前1200年ごろにはすでにあった古い星座です。4つの星がトランプのダイヤ形に並び、その先にもうひとつ4等星が付いた形をしています。あまり明るくない星座ですが、小さくまとまっているので見つけやすいでしょう。本物のイルカは海の人気者ですが、古い星座図などを見ると、このイルカは背びれなどがとがった、どう猛な感じのする生き物として描かれています。
1.見つけ方のポイント
わし座のアルファ星アルタイルから、北東の方向(はくちょう座より少し左寄りの方向)に目を移すと、小さなダイヤ形をした星の集まりが見えます。そのダイヤ形から南にもう1個4等星をくっつけたのが、いるか座です。4等星ばかりで暗いものの、小さくまとまっているので見つけやすい星座です。
2.神話の内容について
ギリシャ神話では、楽人アリオンを助けたイルカの一匹だとされています。音楽の名人アリオンは、船旅の途中で船乗りたちから命を狙われます。絶体絶命のアリオンは、「最後に一回だけリュート(古い楽器)を弾かせてください」と頼みます。やがてアリオンがリュートを弾き始めると、その美しさに聞きほれて、海のイルカたちが集まってきました。アリオンはすきを見て海に身を投げますが、イルカたちが彼を助け、無事に岬まで送り届けたのでした。
3.同じ時期に見える星座について
いるか座の周囲には小さい星座が多く、北西に、や座やこぎつね座が見えます。また、北にはくちょう座、西にわし座、南にこうま座やみずがめ座、ペガスス座を見つけることができるでしょう。
4.主要都市での観測について
日本全国で観測することができます。
※参考文献:「星座クラブ」沼澤茂美著(誠文堂新光社)、「星のポケットブック」(誠文堂新光社)、「星座天体観測図鑑」藤井旭著(成美堂出版)、「星座・夜空の四季」小学館の学習百科図鑑、「星座博物館・春」、「同・夏」、「同・秋」、「同・冬」、「同・星座旅行」瀬川昌男著(ぎょうせい)、「星空ガイド」沼澤茂美、脇屋奈々代著(ナツメ社)
いるか座
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