派生楽器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/10 15:47 UTC 版)
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派生楽器(はせいがっき)とは、西洋音楽の楽器で標準型の楽器でない楽器のことである。主として管楽器に用いられる用語である。標準型の楽器と派生楽器とで同族楽器を構成する。
金管楽器の派生楽器は
などであり、
木管楽器の派生楽器は
- フルートに対してピッコロ、アルトフルート、バスフルート
- オーボエに対してコーラングレ、オーボエダモーレ、バリトンオーボエ、ヘッケルフォーン
- クラリネットに対して小クラリネット、アルトクラリネット、バスクラリネット、バセットホルン
- ファゴットに対してコントラファゴット
などである。
木管楽器の派生楽器は全般的に次の特徴を持つ。
- 標準型の楽器よりも短く高い音の出る楽器では高音域を、長く低い音の出る楽器では低音域を得意とする。
- 標準型の楽器の奏者が多少の練習をすれば演奏することができる。ただし、演奏は標準型の楽器よりも多少なりとも困難であり、運動性に劣り、音域も狭い。
- 標準型の楽器と楽譜上の運指が共通となるように記譜される(移調楽器)。
オーケストラの中では、木管楽器の派生楽器は定席を占めることはない。同族楽器ごとのセクションの中で首席以外の奏者によって演奏されるが、楽団によっては派生楽器の専門奏者に対して首席と同等ないしそれに準じる地位を与える場合もある。持ち替えで演奏されることも多い(この場合は、重要なソロがあるときには特に、首席奏者が演奏することもある)。
金管楽器の派生楽器も
- バストロンボーンは第3奏者が常用する。
- アルトトロンボーンは首席奏者によって演奏される。
- バストランペットはトロンボーン奏者によって演奏される。
といった点を除けば、木管の派生楽器とほぼ同様の扱いである。
派生楽器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/25 00:57 UTC 版)
古代ペルシャ地方で生まれたソルナ(スルナ)は後世に東西に伝播していき、各地で改造され呼称も変化する。東方ではまず、インドでシャーナーイやナーガスワラムが作られており、さらに東南アジアではタイのピー・チャモンなどがある。さらに中国にはソーナー(嗩吶、簡体字は唢呐、ピンイン:suǒnà)、朝鮮半島にではテピョンソ(태평소、太平簫)があり、これらは円錐状の開口部(朝顔)が金属製(真鍮など)になっている。 一方西方へは、まずトルコからバルカン半島へ伝播した。ブルガリアやギリシアではトルコ名がほぼそのまま使われズルナ(zurna、ときにzournasとも)と呼ばれ、原型をあまり変えずに現在も演奏され続けている。一方、西欧諸国へも楽器は伝播したが、こちらでは「ソルナ」系統の名前は用いられず、「葦」の意のラテン語 calamus を語源としてチャラメラ(charamela)などと呼ばれ(チャルメラの語源)、フランスではシャルメル(chalemelle)と呼ばれ、この語から英語ではショーム(shawm)、ドイツ語ではシャルマイ(Schalmei)と呼ばれるようになる。これら西欧のショーム(チャラメラ)はズルナに比べ、音色に辛みはずっと少なくむしろ軽く明るい音色がする。しかしやはりズルナと同様に大きな音がしたので室内には向かず、主に屋外で使用され、軍楽などに必須の楽器となった。さらに、これをもとに室内楽に適するようにと、管の内径を細くするなどして音量を抑え、繊細な音色が出せる楽器として発明されたのがオーボエである。
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