欧州連合理事会での提案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 20:24 UTC 版)
「ペンローズ方式」の記事における「欧州連合理事会での提案」の解説
「特定多数決方式」も参照 票の重みの比較(人口は2003年1月1日現在)加盟国人口(百万人) ニース ペンローズ ドイツ 82.54 16.5% 29 8.4% 9.55% フランス 59.64 12.9% 29 8.4% 8.11% イギリス 59.33 12.4% 29 8.4% 8.09% イタリア 57.32 12.0% 29 8.4% 7.95% スペイン 41.55 9.0% 27 7.8% 6.78% ポーランド 38.22 7.6% 27 7.8% 6.49% ルーマニア 21.77 4.3% 14 4.1% 4.91% オランダ 16.19 3.3% 13 3.8% 4.22% ギリシャ 11.01 2.2% 12 3.5% 3.49% ポルトガル 10.41 2.1% 12 3.5% 3.39% ベルギー 10.36 2.1% 12 3.5% 3.38% チェコ 10.20 2.1% 12 3.5% 3.35% ハンガリー 10.14 2.0% 12 3.5% 3.34% スウェーデン 8.94 1.9% 10 2.9% 3.14% オーストリア 8.08 1.7% 10 2.9% 2.98% ブルガリア 7.85 1.5% 10 2.9% 2.94% デンマーク 5.38 1.1% 7 2.0% 2.44% スロバキア 5.38 1.1% 7 2.0% 2.44% フィンランド 5.21 1.1% 7 2.0% 2.39% アイルランド 3.96 0.9% 7 2.0% 2.09% リトアニア 3.46 0.7% 7 2.0% 1.95% ラトビア 2.33 0.5% 4 1.2% 1.61% スロベニア 2.00 0.4% 4 1.2% 1.48% エストニア 1.36 0.3% 4 1.2% 1.23% キプロス 0.72 0.2% 4 1.2% 0.89% ルクセンブルク 0.45 0.1% 4 1.2% 0.70% マルタ 0.40 0.1% 3 0.9% 0.66% 欧州連合 484.20 100% 345 100% 100% 2003年のアムステルダム条約交渉の中でスウェーデンが、2007年6月のリスボン条約サミットの中でポーランドが、欧州連合(EU)理事会における加盟国の議決権の重みを計算する方法としてペンローズ方式を提案した。 現在、EU理事会での投票はペンローズ方式を採用していない。ニース条約で採用された特定多数決方式は、2004年から2014年まで有効であり、その後も2017年まで一定の条件の下で有効である。右の表に、特定多数決方式とペンローズ方式による各加盟国の票の重みを示す。 票の重みの他に、加盟国の投票力(ペンローズ・バンザフ指数)は、決定に必要な閾値の割合にも依存する。閾値の割合が小さいほど、大国に有利に働く。例えば、ある国が総議決権の30%を持ち、意思決定に必要な閾値が29%である場合、その国の議決権は100%となる(すなわち、指数は1である)。EU-27では、どの加盟国でも全国民の投票力がほぼ等しくなる最適な閾値が約61.6%で計算されている。これを発表した論文の著者が所属するヤギェウォ大学にちなんで、このシステムは「ヤギェウォの妥協(英語版)」と呼ばれている。最適な閾値は、加盟国の数 M {\displaystyle M} が 1 / 2 + 1 / π M {\displaystyle 1/2+1/{\sqrt {\pi M}}} になるにつれて減少する。
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