欧州連合統合史の時期区分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 19:33 UTC 版)
「欧州連合」の記事における「欧州連合統合史の時期区分」の解説
欧州連合の統合史を時期によって区分するならば次のように分けられる。 1945-1949年 欧州経済協力機構 (OEEC)、北大西洋条約機構 (NATO)、欧州審議会 (Council of Europe) などの設立に象徴されるような、欧州の国際的な連携体制の組織化の時代。米国がこの動きを主導した。 1950-1958年 統合の始動と挫折の時代。1952年に欧州石炭鉄鋼共同体 (ECSC) が誕生、これによって国際的な部門統合の動きが始まった。これに対して、欧州防衛共同体 (EDC) や欧州政治共同体が提唱されたものの、両者とも実現には至らなかった。しかし、メッシーナ会議・スパーク報告によって統合の再出発が図られ、欧州経済共同体 (EEC) と欧州原子力共同体 (EURATOM) が設立された。 1958-1969年 フランスのシャルル・ド・ゴール大統領の影響が大きい時代。欧州統合の国家連合的性格が強まった時代。 1970-1985年 1970年の欧州政治協力 (EPC) の発足、経済通貨同盟 (EMU) の試行や、1979年の欧州通貨制度 (EMS) の設立、それに伴う欧州通貨単位 (ECU) の設置などに見られるように、欧州統合の進展は見られたものの、2度の石油危機もあり、それぞれの欧州国家は内向きであった時代。 1985-2005年 1985年に域内市場白書が採択され、1986年に単一欧州議定書が調印された。非関税障壁の撤廃などにより巨大な市場が誕生し、巨大な市場での自由競争が欧州に現出した。1993年にはマーストリヒト条約発効によって、欧州連合 (EU) が誕生した。 2005年-現在 2005年5月29日のフランスにおける欧州憲法条約否決や、2016年6月23日のイギリスにおける欧州連合離脱国民投票における離脱派の勝利に見られるような欧州統合拡大の質を問う時代。
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