植獣形態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 13:59 UTC 版)
ゴジラの放射熱線のエネルギーによって細胞の増殖などの変異が加速され、獣性要素が強化した形態。口角に牙を生やしたワニ状の巨大な頭部を持つ。 若狭湾近くに配備された「M6000TCシステム」でもゴジラを阻止できず、原子力発電所破壊の危機が迫る中、上空から降り注いだ光り輝く胞子が変貌して地下から出現し、ゴジラとの再戦に臨む。 花獣形態時よりも触手状の根や体重が格段に増えており、これまでゴジラと戦ってきた怪獣たちの中では最重量クラスである。また、戦闘能力も格段に向上しており、水辺にいなくとも地表での活動が可能となったうえに移動できるようになり、地響きとともに迫る様子はゴジラすら動揺させている。ゴジラ以上の巨体とそれを支える口のついた触手状の根による攻撃、さらには黄色い強酸性の樹液や巨大な口腔での噛み付きにより、ゴジラを追い詰める。その際に口内へ放射熱線を放たれ、後頭部まで貫通されるダメージを負うものの、まもなくゴジラには自衛隊によって打ち込まれていた抗核エネルギーバクテリアの効果が現れ、昏倒する。そして、ビオランテは失っていた人間の心を取り戻し、最後は自らの意思で黄金の粒子となって宇宙に消える。 スーツアクターは柴崎滋、木村義隆。 『ゴジラvsスペースゴジラ』では、『ゴジラvsビオランテ』の映像の流用で登場している。 ビオランテがゴジラの前に現れた理由について、川北紘一はDVDのオーディオコメンタリーで「ゴジラと同化しようとしていた」と語っている。 『ゴジラvsビオランテ』のエンドロールには、ビオランテが宇宙空間から地球を見守るような演出がある(劇中でも、三枝未希がその様子を絵に描いている)。 当初はビオランテの最期をアニメーションで描写し、ゴジラを飲み込んだあと、空へ消えていく予定だった。しかし、アニメと実写が親和せず、カットされた。川北は、「そのアニメを観たスタッフのほぼ全員がア然としているのを見て非常にガッカリし、上記のように変更した」と語っている[要出典]。このアニメーションは、DVDに映像特典として収録されている。 ゴジラとの戦闘では、怪獣に血を流させないという円谷英二の方針に則りつつ、痛みの表現として樹液を噴出させている。 2021年にねとらぼで行なわれたアンケート「あなたが好きな、平成ゴジラシリーズに登場した怪獣・メカは?」では、設定・ストーリー・植獣形態に人気が集まり、第1位を獲得している。
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