映画館における立体映画上映規格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 21:43 UTC 版)
「立体映画」の記事における「映画館における立体映画上映規格」の解説
現在、映画館で普及している規格は以下の通り。 IMAX3D(アイマックス3D) IMAX専門館で上映される。3D方式は上映館により異なり、直線偏光フィルター方式、液晶シャッター方式などがある。 IMAXデジタル3D(アイマックスデジタル3D) IMAXデジタル専門館で上映される。直線偏光フィルター方式で、左右の映像を二台のプロジェクターでシルバースクリーンに上映するため映像が明るい。IMAXシステムそのものが大規模で高額となる。 RealD(リアルディー) 左右の映像を毎秒144回切り換え、それに同調した左右の円偏光フィルターをかけて上映する。フィルター眼鏡が安価で使い捨て可能だが、通常のホワイトスクリーンから偏光専用のシルバースクリーンに張り替える必要があり導入コストが大きい。 XpanD(エクスパンド) 液晶シャッター方式。通常のホワイトスクリーンで上映可能なため導入コストが小さいが、眼鏡が重く光量も不足しがちである。 ドルビー3D 干渉フィルター方式。多重コートフィルタを使って6つの色チャンネルを左右に振り分ける事で、自然な多色表現を可能にしている。通常のホワイトスクリーンで上映可能だが、フィルター眼鏡が高価で回収・洗浄の必要がある。 MasterImage 3D(マスターイメージ3D) RealD同様に円偏光フィルター方式使用して上映するが、RealDが液晶フィルタを使用して偏光方向を切り替えるのに対し、MasterImage 3Dは偏光方向の異なる2種類の円偏光フィルタを物理的に切り替えながら上映する。物理的なフィルタ機構を使用するため定期的な清掃が必要になる。 NESTRI 3D CINEMA SYSTEM(ネストリ3Dシネマシステム) 液晶シャッター方式。シルバースクリーンが不要の為、導入コストが非常に安い。XpanDと同様のアクティブシャッター方式だが、XpanDに比べて、輝度が高くメガネも軽量で装着感も良い。防犯タグ内蔵。また子供用アタッチメントもある。大阪ステーションシティシネマ(2011年5月4日開業)にて日本初上陸をした。 Technicolor 3D(テクニカラー3D) 既存の35mm映写機を使用し、円偏光フィルター方式にて上映する規格。上映に使用するプリントは3D専用のものであり、1コマを上下に分割し、それぞれ右目用、左目用の画像が記録されている。これらの画像を専用レンズにて円偏光にし上映する。 Sony Digital Cinema 3D(ソニーデジタルシネマ3D) 円偏光方式で、4K映像。フルHDでかつ高速で映像を切り替える他の円偏光方式とは異なり、ソニーが独自に開発したデュアルレンズをプロジェクターの内部に組み込むことで、左右別々の映像を同時に照射することができるため、映像のちらつきが無く、目が疲れにくくなっている。2011年3月17日開業のTOHOシネマズ甲府が日本で初めて導入した。
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