日程、行程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/01 10:11 UTC 版)
津和野の鷺舞が奉納されるのは弥栄神社の例祭「祇園御神事」に倣って、伝統的には毎年7月20日と7月27日に決められており、鷺舞の行事は「頭屋」と呼ばれる者が行事の一切を執り行うしきたり(これを当屋制という)となっている。頭屋(とうや)は舞いを奉納する主役であり、これに舞いを演じる舞方他、お囃子のための楽器をかき鳴らす囃方、唄を唄う唄方、行列を守護する警固など20人で行列を構成し、祭礼を引き立てる。彼らも頭屋に含まれ、区別するために鷺舞頭屋と呼ばれることがある。 まず、頭屋が八坂神社の神木に注連縄を奉納した後に、20日の未明に頭屋がふれ太鼓を叩きながら「頭屋におじゃれや、ふれ太鼓をたたかしょう」と大声で呼び歩くことで祭りはスタートする。後に頭屋と鷺舞頭屋が頭屋屋敷と呼ばれる場所(現在は町民センターが該当し、御旅所と称する)に集合し、祭壇の前で儀式を執り行う。儀式が終わると祭りは本番を迎え、弥栄神社に舞いを奉納して神輿を迎えに行ってから、神輿を先頭に鷺を筆頭とする舞方、囃方などを連れた行列が、町内各所で舞を奉納しながら市街を練り歩く。そして、最後に頭屋で舞いを終えると鷺は一旦御旅所に帰り、渡御を終える。 一週間後の27日は還御の日であり、再度神輿の御供をしながら(ルートは若干異なる)、弥栄神社へ帰り、最後に社殿の前で舞いを奉納してから、全てを納める。その後、神社境内にて笠砕という者が、翌年の頭屋を決めるための引き継ぎを行う。翌年の頭屋は鷺が舞い込むのを待つため、舞い込み頭屋と呼ばれる。 尚、各場所における舞は10分ほどであり、それを一日10-11箇所で行う。鷺舞は津和野の風物詩ともいわれ、1983年(昭和58年)からは観光振興の一環として、間の24日にも舞いが奉納されるようになり、弥栄神社境内とJR津和野駅前で行われる。 鷺舞に因み、女子らによる「子さぎ踊り」も奉納されるが、歴史は浅く1958年(昭和33年)より子供達に伝統行事に関心を持って欲しいという願いから始められたものである。かつて子鷺も神輿渡御に倣って練り歩いていたが、現在は行列に加わっていない。子さぎ踊りは地元小学校の3年生-6年生の女子児童が選ばれる。 また、この鷺舞に関連して6月30日には弥栄神社にて茅の輪くぐりが行われ、その後、頭屋によって今年の鷺舞における日程などが打ち合わせられる。
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