日本建築における左官とは? わかりやすく解説

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日本建築における左官

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 04:55 UTC 版)

左官」の記事における「日本建築における左官」の解説

日本の多い気候であることから、特に日本建築では湿気調節のために土壁漆喰組み合わせが畳とともに重要な役割果たしている。 日本家屋の壁は、竹などを格子状編んだ小舞下地(こまいしたじ)の両面に、(わら)を混ぜた土を塗り重ねる土壁消石灰・麻等の繊維・糊でつくった漆喰用いられるが、それらの仕上げ欠かせない職種であり、また、かつては土蔵外壁こて絵など、技術芸術的領域にまで昇華させる入江長八などの職人現れた。 明治以降洋風建築登場すると、ラス煉瓦そしてコンクリートモルタル塗って仕上げるようになり、日本建築以外にも活躍の場広がる昭和30年代 - 40年代高度経済成長期には、鉄筋コンクリート構造RC構造)の建物大量に造られ多く左官職人が必要とされた。戸建住宅においても、当時内壁は綿壁や繊維壁塗り壁仕上げ多かった。またこの頃から浴室タイル貼りなども行うようになった他、基礎工事コンクリートブロック積みコンクリート打設打込み時の均しなど仕事内容多様化していった。 しかし、その後住宅様式変化建設工期短縮化左官が使う材料である土・漆喰モルタルは、一般的に乾燥硬化時間が掛かる)の流れから、壁の仕上げには塗装クロス等が増え、サイディングパネルや石膏ボードなど、建材乾式化が進んだまた、ビル・マンション工事では、コンクリートモルタル厚く塗らない工法変わった事や、プレキャストコンクリート工法工場であらかじめコンクリート製品製作した後、現場運搬し設置する工法)の増加 等の要因により、塗り壁左官工事急速に減少職人数も減り続けていた。 最近になり、漆喰珪藻土・土等の天然素材使用した壁が見直されると共に手仕事による仕上げ多様性味わいを持つ、左官仕上げ良さ再認識されてきている。特に「和モダン」と呼ばれる日本らしさと欧米モダンスタイル併せ持つ建築には、多彩な左官仕上げ使われる事が多い。 左官大別すると、戸建住宅寺社工事専門とするものと、ビルマンション工事を得意とするものに分けられる後者の中からは近年、床仕上げ専門職床下地モルタル仕上げや床コンクリート仕上げ等を行う)も現れている。

※この「日本建築における左官」の解説は、「左官」の解説の一部です。
「日本建築における左官」を含む「左官」の記事については、「左官」の概要を参照ください。

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