日本における食品としての扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 20:15 UTC 版)
「ラッキョウ」の記事における「日本における食品としての扱い」の解説
主に甘酢漬けを中心に、さまざまに味付けがされた市販のラッキョウ漬けが食べられているが、各家庭でも酢付けや醤油漬け、塩漬け、味噌漬けなどが手作りされている。カレーライスのつけあわせ(薬味)として、福神漬とならんで一般的な存在である。アリル硫化物が消化を助けるほか、ポークカレーの豚肉に含まれるビタミンB1の吸収に役立つといわれる。鳥取県(鳥取砂丘)・福井県(三里浜)・鹿児島県南さつま市(吹上浜)・鹿児島県薩摩川内市(唐浜)の特産品である。主な旬は初夏から夏場(6 - 8月)で、緑色がかかっていない白色のもので、芽の伸びていないものが良品とされる。漬物にしない状態では生ラッキョウとも呼ばれるが、初夏の収穫期に自家製漬物用として出回る以外はあまり流通していない。 生ラッキョウは生命力が強く、収穫後して間もない状態でもすぐに芽が出てきてしまう。泥つきのラッキョウをその日のうちに下処理を済ませるのが良く、水洗いしたら一粒ずつ皮を剥いて芽や根の部分を切り落とし、ザルに広げて2 - 3時間干したら調味液に漬け込む。味がなじむまで漬け込んだら、1年間ほどおいしく食べられる。なるべく水を吸わせないように手早く洗うと、漬けあがりの歯ごたえが良くなる。一般的には、塩漬けにしたラッキョウを甘酢に漬ける。 大乗仏教において摂食が避けられることのある五葷のひとつである。 日本では、軟白栽培された若摘みのラッキョウ(根ラッキョウ)が、しばしば同属異種の香味野菜エシャロットと呼ばれて混同も起きている。これは1960年代に東京の市場で働いていた男性が新たに仕入れた早採りらっきょうを、当時まだ日本に輸入されていなかったエシャロットの名称で売り出したことに起因するが、その後本物のエシャロットが輸入販売されるに至ってからはエシャレットという商品名で売られるようになった。本来のエシャロットは球根性の野菜でワケギや小型のタマネギとよく似ている。
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