日本における売官とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 日本における売官の意味・解説 

日本における売官

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/14 02:41 UTC 版)

売官」の記事における「日本における売官」の解説

売官とは、任料納めた散位の者を官職叙任することをいい、年官及び成功などがその例である。 古代中世日本において、六位以下の無官の者(散位)に対して救済及び任官昇叙機会得させるために輪番散位寮出仕させ、位階昇進必要な勤続年数満たして任官機会待たせる施策がとられていた。次第に、これに定数ができた後も定員外の者続労銭納め、「労」を銭で購入する機会提供されるようになったことにより売官制度定着した律令制に基づく、土地制度租税制度崩壊して国家財政歳入不足に悩まされるようになった10世紀以後年官成功が行われるようになったこうした行為律令国家法治国家建前からすれば国家秩序を乱す行為であったが、その前提となる財政・税制を巡る法制機能崩壊した時代において、こうした年官成功古代末期から中世日本国家財政支えていたのが実情であり、成功という表現に「功」の字が用いられ反対に売官行為として非難され記録平安鎌倉時代通じて例し見られないことが、当時政治指導者によって年官成功積極的・肯定的に評価されていたことの反映であった考えられている。 また、正式な売官ではないが戦国時代になると、朝廷御所修理即位の礼が行えないほど困窮していたため、各地戦国大名官位与え、その見返り礼物礼銭得ており、これが重要な収入源となった。本来は室町幕府武家官位統制していたが、戦国時代に入ると幕府権威権力低下したために、戦国大名幕府通さず朝廷直接交渉するようになっていた。その結果官位濫発され、本来は室町幕府四職だけしかなれなかった左京大夫一時期何人も誕生したり、大内義隆のように朝廷多額献金を行うことで従二位兵部卿にまで上り詰める者まで出ている。

※この「日本における売官」の解説は、「売官」の解説の一部です。
「日本における売官」を含む「売官」の記事については、「売官」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「日本における売官」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「日本における売官」の関連用語

1
32% |||||

日本における売官のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



日本における売官のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの売官 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS