日本における売血終焉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 10:04 UTC 版)
1964年以降売血は急速に減り、1968年には売血由来の輸血用血液の製造が終了した。民間血液銀行の預血制度は存続したため、預血制度が廃止され輸血用血液が完全に献血由来のものに切り替わったのは1974年のことである。 一方、血漿分画製剤用としては、1990年に原料の献血移行が行われるまで製薬会社による有償採漿が行われていたため、実質的には1974年以降も売血が存続していた事になる。最後まで有償採漿を行っていたミドリ十字は1990年7月27日、日本製薬は同年9月21日にそれぞれ終了している。 献血のみでは特殊用途の免疫グロブリン製剤が不足するため、アメリカなど売血が行われている国から血液製剤の原料血漿が輸入されている。近年では代替医薬品として人の血液を利用しない遺伝子組み換え製剤が開発されており、自給率の向上に寄与している。 1964年8月21日 「献血の推進について」閣議決定。 1968年 売血による輸血用血液の製造が終了。 1974年 民間血液銀行の預血制度廃止。国内の輸血用血液が全て献血由来のものに切り替わった。 1990年 血漿分画製剤製造のための有償採漿終了。日本国内における売血が終了した。 2002年7月31日 「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律(血液法)」 改正公布。有料での採血等が禁止された。 2003年7月31日 「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律(血液法)」施行。
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