日本における作品演奏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 14:04 UTC 版)
「アレクサンデル・タンスマン」の記事における「日本における作品演奏」の解説
1933年の来日公演以降、日本におけるタンスマンの作品演奏は、ギター作品を除き多くない。来日した年の9月に新交響楽団が定期公演で『交響曲第2番イ短調』を、シフェルブラットの指揮で取り上げているが、戦前の演奏は他には確認できない。 戦後は1954年に芥川也寸志、黛敏郎、團伊玖磨による3人の会が第1回公演で、タンスマンの弦楽合奏曲「トリプティーク」を取り上げた。演奏は上田仁指揮、東京交響楽団であった。 その後長い間タンスマンの演奏記録はみつからない。21世紀に入り、ピアニストのグループPCCが「アレクサンドル・タンスマンの世界」と題したピアノ曲連続演奏会を開催している。第1回は2003年4月19日、第2回は2003年9月7日、第3回は2004年4月7日であった。そこではタンスマンの「ピアノを弾く若者」「カーニバル組曲」「大都会」「ポーランド風狂詩曲」「大西洋横断ソナチネ」などの他、妻コレットの父親ジャン・クラの作品「子どもの魂」や、交流のあったラヴェル、ストラヴィンスキーの作品も演奏された。 2011年6月18日にはピアニストの花岡千春がリサイタルで、タンスマンの「チェロとピアノ」「歌曲」「ピアノ独奏」の作品を、チェロの村井将、ソプラノの小泉恵子と共に演奏した。 2015年6月29日には東京都交響楽団がオレグ・カエターニの指揮で、『フレスコバルディの主題による変奏曲』の弦楽合奏版を演奏した。 2018年2月17日にはバリトンの田中俊太郎が、東京藝術大学博士後期課程学位審査演奏会でタンスマン『8つの日本の歌』から「白露に」を演奏した。田中の博士論文は「松平頼則《古今集》研究――近代フランス音楽受容から戦後創作への過程として」というタイトルであった。なおこの「白露に」は1933年のタンスマン来日時に、荻野綾子のソプラノ、作曲者のピアノで演奏され、レコーディングされた曲である。 2019年7月21日にオーケストラ・ニッポニカが、「タンスマンへの感謝と抉別」と題した演奏会で、タンスマン作曲『フレスコバルディの主題による変奏曲』 (管弦楽版) と、『交響曲第2番イ短調』を野平一郎の指揮で演奏した。フレスコバルディの管弦楽版は日本初演、交響曲第2番は1933年以来の再演であった。
※この「日本における作品演奏」の解説は、「アレクサンデル・タンスマン」の解説の一部です。
「日本における作品演奏」を含む「アレクサンデル・タンスマン」の記事については、「アレクサンデル・タンスマン」の概要を参照ください。
- 日本における作品演奏のページへのリンク