日本での発達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 02:32 UTC 版)
蔵書印は中国から日本や朝鮮、および漢字文化圏に含まれるその他の東アジアの国々に伝来した。特に、日本での蔵書印の広まりは、中世以降、中国から宋元版の書物が盛んに輸入されたことと並行している。所蔵者を示す意味で使われた印としては、8世紀の正倉院宝物、光明皇后直筆の『杜家立成雑書要略』に捺された、光明皇后の「積善藤家」と「内家私印」の印が:11-13:111、蔵書専用の印としては『金剛場陀羅尼経』に捺された「法隆寺一切経」印が:11-13:111日本最古だと考えられる。「図書寮印」、『文館詞林』の巻末の「冷然院印」「嵳峩院印」(嵯峨院印)なども日本の上代の蔵書印の古例として知られる。 奈良時代以降、平安時代頃までの書物では、上記のような蔵書印の使用例もあるものの、所蔵の事実は印ではなく識語として筆で書かれたものが多く見られる:66-67。この時代の蔵書印は、寺社の経典への印のみが確認されている。 諸文庫が盛んになった鎌倉時代になって、日本における蔵書印の使用が本格的に行われはじめたと考えられる:312。金澤文庫印は文庫印のさきがけとされる:72。この頃の文庫印としてはほかに、足利学校の「野之國學」印、寺社の蔵書印としては高山寺の「高山寺」印:66-67などもよく知られる。 書物が庶民に広まり読書人口が増えた江戸時代以降には、様々な形態の蔵書印が見られる。大名や藩校は堂々とした印をつくり、国学者をはじめとする個人の蔵書家は独自の意匠や印文を用いた:40。趣味性の高い蔵書印が盛んになったのは、「江雲渭樹」印、「道春」印など数十個の蔵書印を使い分けたという林羅山が起こりであるとも言われる:314。小説本には貸本屋の蔵書印が多く見られる。蔵書印譜が編纂されるようになったのもこの頃からである。
※この「日本での発達」の解説は、「蔵書印」の解説の一部です。
「日本での発達」を含む「蔵書印」の記事については、「蔵書印」の概要を参照ください。
日本での発達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 18:12 UTC 版)
日本もサクソルン属で吹奏楽を構成しようとしている演奏団体が存在する。ただし、日本の中高のスクールバンドからは、サクソルンアンサンブルまたはバンドはコンクール主義の観点から一掃されてしまっている。 現在も、日本の吹奏楽の作曲コンテストでサクソルンアンサンブルが公募される機会はほとんどない。
※この「日本での発達」の解説は、「サクソルン」の解説の一部です。
「日本での発達」を含む「サクソルン」の記事については、「サクソルン」の概要を参照ください。
- 日本での発達のページへのリンク