日本での直8
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 05:10 UTC 版)
日本での直8エンジンの採用例としては、1951年に導入され旧国鉄の標準型気動車のほとんどに使われた鉄道用エンジンであるDMH17系エンジンが挙げられる。 このエンジンは、戦前に開発されたガソリンエンジンであるGMF13形エンジンを8気筒化したGMH17形エンジンをベースとし、1941年には設計は完了したものの戦況悪化によりお蔵入りになっていたディーゼルエンジンを祖とする。名称の通り排気量17リットルの予燃焼室式ディーゼルエンジンであるが、初期仕様で150馬力・改良版でも180馬力と排気量の割に低出力な上に、始動性の悪さや排気管過熱対策のために全開運用が5分までと言う問題を抱えていた。しかし、代替エンジンの開発に手間取ったことや国鉄の予算問題もありDMH17系エンジンは1970年代に入っても気動車エンジンの主力として君臨。本格的退役は1988年3月30日に発生したサロンエクスプレスアルカディアの火災事故以降からで、同車を保有していたJR東日本はすぐにエンジン更新を行い1992年にDMH17系エンジンは引退。他社でも搭載車両の引退やエンジン更新により、DMH17系エンジンは絶滅危惧種となっている。
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