方言由来の若者言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 22:59 UTC 版)
近年若者の間で広まっている言葉の中には、方言から取り入れられたものが少なくない。異なる地域同士の言語接触の例とみることができる。こうした方言由来の若者言葉の内訳は、各地域で伝統的に使われていた方言が広まったものと、各地域の若い世代が使い出した「新方言」が広まったものとがあるが、厳密には区別しがたい。 以下、方言由来の若者言葉の主な例を掲げる。なお、「(元の)使用地域」および「意味」は、主として『辞典〈新しい日本語〉』および『日本方言大辞典』を参照し、代表的なものを示した。それ以外の典拠も注に記した。 語(元の)使用地域意味うざい 東京都多摩地域の「うざったい」が短縮されたもの。埼玉県西北部で「うざっぽい」。 不快だ、いやな(人)、面倒だ、わずらわしい。原義「(濡れた畑に入ったような)不快な感じ」。 うち 関西・中国・四国など。 両性の自称。(方言では主に女性の自称) おちょくる 関西・中国・四国など からかう。愚弄する。 したっけ(ね) 東北で「したけ・したっけ」など。北海道や北関東で若い世代に増える。ただし、北関東でも茨城県南部では使われない。 それじゃあ。さようなら。 〜じゃん 山梨県で使用、長野県大町で大正時代に使用。静岡県浜松で昭和初期に使用例。甲州側から多摩や、東海側から横浜に伝播した後、1970年代前後には東京でも使用し全国に伝播。東海地方で「じゃんか」。 〜ではないか。〜じゃないか。 〜しない 長野県の北信(長野市・須坂市界隈)で比較的若い世代が使用。「〜やるしない」「〜行くしない」など。 〜やろう。〜行こう。など。「しない」を否定形の意味では使わず「同意」の意味で使用する方言の「〜やらず」「〜行かず」などと同じ使い方をする。 〜(だ)べ 東北・関東 〜(だろ)う。 だもんで 東海 だから。なので。 ちがくない/ちがかった/ちがくて 福島・栃木 違わない・違った・違って 〜っしょ 北海道。関東でも使用していた可能性がある。 でしょう。 〜っちゃ 南東北・山口・東九州・京都府北部など 〜よ。 〜(で)ないかい 北海道 〜(では)ないか。 なまら 北海道の若者言葉 大変。とても。 ばり 西日本 大変。とても。 めっちゃ 関西 大変。とても。 ~よか 北関東・中部などただし、北関東でも茨城県南部では使われない。 ~よりも よめ(さん) 西日本 妻。 あーね 九州地方 あーそういうことね・あー理解した・あーなるほど
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