文化の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/08 22:43 UTC 版)
当初より、継続的な移民の波によって様々な食品とともに移民がもたらした影響を受けて、カナダの様々な地域や時代から、カナダの食品は形成されてきた。伝統的な北極とカナダ領土の料理は、ジビエを使うイヌイットとファースト・ネーションの調理法が基本である。逆に、各地のファーストネーションおよび先住民の間に普及しているバノックは、スコットランドの毛皮商人より伝えられたフライパンで調理する揚げパンである。 ブリテン諸島からの移民や商人は、大西洋岸諸州および南オンタリオ(アッパー・カナダ)における初期カナダ英語圏での料理の影響を与え、フランス移民は南ケベック(ローワー・カナダ)、北オンタリオ、ニューブランズウィック州の料理に影響を与えた。オンタリオ州のより西南地域の多くでは、オランダおよびスカンディナヴィアの料理の影響が強く、カナダ西部の州の料理はドイツ、ウクライナ、ポーランド料理の影響を強く受けている。ロシア移民子孫の菜食主義者、ドゥホボール派もまた特筆すべきである。 オンタリオ州のウォータールー地域には、メノナイトとゲルマン人料理の伝統がある。 1800年代後半のカナダへのユダヤ系(アシュケナジム)移民もまた、カナダの食品に重要な役割を果たした。モントリオール風ベーグル、モントリオール風燻製肉は共に、モントリオールのユダヤ系住民社会が発祥の料理である。 カナダで『中華料理』とされている料理の多くは、カナダおよび北アメリカ発祥で、各地域の中国人が伝統的料理を地元向けにアレンジしたものである可能性が高い。カナダ式中華料理 (Canadian Chinese cuisine) は、カナダ国内各地に地域毎の様々な変化を伴って広まった。中華料理のビュッフェは、アメリカ合衆国およびカナダ各地に見られるが、1870年頃のバンクーバーギャスタウンが当初の発祥である。シャンティタウン近郊の森林や工場で働く多くのスカンディナヴィア人に、中国系移民の料理人が食器棚のスチームテーブル(蒸気保温台)を用意し、「積み上げ」て(おそらく「飲み物」用に)ダイニングテーブルに空きを作る習慣から始まった。ジンジャービーフ (Ginger beef) はカナダ西部発祥と主張されている人気の中華料理である。 ニューファンドランド・ラブラドール州および大西洋岸諸州の料理は、塩漬け魚、牛肉、および豚肉を好むイギリスおよびアイルランド料理の調理法から主に派生している。オンタリオ州、マニトバ州、ブリティッシュコロンビア州はまた、イギリス料理の強固な伝統を維持している。
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