探査事業の時系列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 19:57 UTC 版)
祝融号を搭載した天問1号が2020年7月23日12時41分(UTC+8)に長征5号により文昌衛星発射場から打ち上げられた。 惑星間空間を202日間飛行すると、天問1号は2021年2月10日に火星の周回軌道に入り、それにより中国で最初の人工衛星になった。続いて数個の軌道操作を行い、来たる着陸に向けた準備として火星上の着陸地点の探査を開始した。 2021年5月14日、上陸船と祝融号は、天問1号を離れた。9分で終了した火星の大気圏突入(英語版)を行うと、上陸船と祝融号は、大気用船体やパラシュート、逆推進ロケットを組み合わせて使いながら、ユートピア平原に成功裏に軟着陸した。着陸と共に中国はアメリカ合衆国に次いで火星表面(英語版)に完全に機能する宇宙船を運航する2番目の国になった。 祝融号との安定した交信を開始すると、CNSAは2021年5月19日に火星表面からの最初の写真を公開した。 2021年5月22日北京時間午前10時10分(0240GMT)に探査計画を開始しながら祝融号は上陸用プラットフォームから火星表面に進み出た。 2021年6月11日、CNSAは祝融号に撮影されたパノラマ映像や火星の大地(英語版)に置かれたワイヤレスカメラで撮影した祝融号や天問1号着陸船の色付けしたグループ写真などの火星表面からの最初の科学的映像集を公開した。パノラマ映像は祝融号が火星表面に投入される前にNaTeCamで撮影した24枚の写真である。映像は着陸地点近くの地形と岩石地帯が白く波打つ形状の小さいが広がりのある岩や泥火山のある特有の南部ユートピア平原に関する科学者の事前の予想と一致したことを示している。 2021年6月27日、CNSAは計器(火星気象観測機(MCS))で記録した祝融号で作られた音の1カットなどの火星表面上の祝融号のEDL過程や動きの映像やヴィデオを公開した。 2021年7月11日現在、CNSAは祝融号が火星表面上を410 m (1,350 ft)以上移動したと発表した。 2021年7月12日、祝融号は5月14日の着陸時に火星表面に投下したパラシュートとバックシェルを訪れた。 2021年10月6日、9月下旬から始まった太陽雑音妨害のため、科学探査を一時中止したと発表した。太陽雑音妨害が終了する10月中旬ごろから科学探査を再開する予定であるとしている。 祝融号の運用時間日付運用時間移動距離備考2021年6月27日 42火星日 236 m (774 ft) 2021年7月11日 55火星日 410 m (1,350 ft) 2021年7月17日 64火星日 509 m (1,670 ft) 2021年7月30日 75火星日 708 m (2,323 ft) 2021年8月6日 82火星日 808 m (2,651 ft)
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