探査と開発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/23 17:13 UTC 版)
「インドネシアの地熱発電」の記事における「探査と開発」の解説
バリ島ブドゥグル(英語版)地区の地熱地域は1974年から探査が始まり、発電容量175 MWが得られると試算されていたが、地元住民の反対にあって2008年に計画が中断した。 バリ島で開かれた2010年世界地熱会議では、いくつかの企業が地熱地域の開発と発電所建設権を授与された。ゴールデンスパイク・インドネシア社はウンガラン山(インドネシア語版)に発電所を建設する入札を勝ち取り、ソコリア・ジオサーマル・インドネシア社はフローレス島のエンデに発電所を建設する権利を取得し、スープリーム・エナジー社はランプン州のラージャバサ山および西スマトラ州のソロク市(インドネシア語版)における発電所事業者に選定された。これらのプロジェクトに必要な総投資額は16.8億USドルと見積もられた。 2010年時点で、インドネシアでは全国265カ所にもわたる地熱発電所の建設計画があった。しかし、地熱産業を発展させるにあたって広範囲にわたる複雑な政策課題が生起し、議論を呼び続けてきた。一例として、インドネシア政府は2011年半ばに多くの期待に応えて、地熱分野の投資拡大を促すため投資家に対して一定の保証を行うことを法制化した。ところが投資家の反応は鈍く、この法規が要点を捉えていないことが示唆された。 2013年末、プルタミナ・ジオサーマル・エナジー(石油・ガス関連の国有企業プルタミナの地熱事業部門)は総容量655 MWに上る8カ所の地熱プラントを新設する計画を発表した。必要な新規投資は20億ドルと見込まれた。計画地の一部は以下のとおりである。 110 MW、ランプン州ウルブル 110 MW、南スマトラ州ルムット・バライ 40 MW、北スラウェシ州ラヘンドン 30 MW、西ジャワ州カラハ 35 MW、西ジャワ州カモジャン 110 MW、ブンクル州フルライス 110 MW、ジャンビ州スンガイペヌ このうちいくつかは世界銀行および日本の国際協力機構から融資を受けている。 さらに、北スマトラ州に容量320 MWのサルーラ地熱プラントが建設され始めた。計画は1990年代の初めから存在していたが、様々な問題のために開発が停滞していたものである。建設コストは16.5億ドルと見込まれ、アジア開発銀行ならびに日本の国際協力銀行などから金融支援を受ける予定である。
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