戦績・競走能力に対する低評価とその背景とは? わかりやすく解説

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戦績・競走能力に対する低評価とその背景

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 13:44 UTC 版)

「ラムタラ」記事における「戦績・競走能力に対する低評価とその背景」の解説

ランフランコ・デットーリは、ダービーキングジョージ凱旋門賞三競走を全勝することは、「競馬関わる者が等しく抱く野心」であるとしている。しかし、ラムタラ実際にこれを無敗のまま全勝したにも関わらず出走回数がわずか4レース極めて少なかったこともあり、年度代表馬選出されなかった。カルティエ賞結果報じたタイムズは、「多く場合は、最高の馬にはカリスマ性がある。しかしときにはそうならないこともあるのだろう。今回カルティエ賞は、それを知らしめる最高の事例となった」と論評したイギリスの競馬関係者ラムタラ対す評価としては「(ラムタラは)確かに素晴らしく強い。だが、かつての名馬の上燦然と君臨するほどのものではない」というものが多く、その詳細としては「ラムタラには、名馬の証であるダイナミックな加速能力がない。彼の末脚には、ニジンスキーサーアイヴァー、そしてダンシングブレーヴ伍するほどの迫力はない」というものがあった。さらにキングジョージ至っては「恵まれて勝利を手にした」と評されペンタイア騎乗したマイケル・ヒルズが早仕掛けしたことでラムタラ後方で力を温存して直線末脚伸ばすことができたとされ、もしヒルズがもう100m仕掛け遅らせていたらペンタイアラムタラ楽に負かしていたと言われた。 各競走対す評価レイティング)も低いものであったダービー優勝に対して与えられレート123ポンドは、1969年ブレイクニー以来となる低評価であり、キングジョージ優勝時の124ポンドは、前年優勝キングスシアターを2ポンド下回る過去10年間で最も低い評価だった。凱旋門賞経て最終的な評価ヨーロッパ調教馬で最高の130ポンドであったが、これも前年バランシーン牝馬と共に10年間での最低評価であり、アメリカ年度代表馬シガーを2ポンド下回っていた。イギリス競馬委員会 (BHB) は、「ラムタラ勝った3つのレースにはトップクラスの馬が出走しておらず、したがって着差考えると、ラムタラ最高にランクすることはできない」とした。着差という点について、デットーリは「みんな本当に心が狭い凱旋門賞でも、1着と2着との間の着差しか見ていない。でも全体見て欲しいよね。1着から最後尾までの着差80馬身もあったのだ。(中略ランド、ストラテジックチョイス、カーネギーバランシーン、みんなずっと後方だったんだ! ラムタラがいかに偉大であるかは、それがはっきり示している」と反論している。またデットーリラムタラレーススタイルについて、「着差付けないで勝つ。それがラムタラさ。彼は競馬楽しんでいるし、着差付けないで勝つことが好きなんだ。弱い相手でも、やっぱり差を付けないで勝つだろう。挑戦することが好きだし、格闘することが好きなんだ変わった奴だよ」とも評している。 低評価背景には、イギリス競馬界で急速に勢力拡大するマクトゥーム一族への反感作用したとの見方もある。ローラ・トンプソンは、ラムタラ年度代表馬逃した背景にはマクトゥーム一族への嫉妬があるとし、イギリスの競馬関係者にとって、マクトゥーム一族が「石油の海に浮かび次々と成功収めていく外国人何を考えているか分からない、気むずかしき外国人であったのに対しリッジウッドパール所有するコフラン夫妻が「『普通』の人たち」「好感持てるアイルランド人であったことが影響及ぼした論じている。さらに、日本人騎手伴って渡欧経験豊富な日刊スポーツ記者松田隆は、「リッジウッドパールロンドンダブルデッカー2階建てバス)なら、ラムタラ米国造られ日本車ぐらいの違いがある」とし、イギリス人アメリカ人ほど他人種に寛容ではないとした上で「そんな事情がどこまで影響したかわからないが、まったく無関係である、と断言できないのが悲しい」と述べている。また、『サラブレッド・ビジネス - ラムタラ日本競馬』の著者江面弘也は、「オイルマネー後ろ盾にしてヨーロッパの大レースを勝ちまくるマクトゥーム一族目の当たりにしたとき、イギリス貴族にはかつてペルシャ湾猛威振るった海賊』を見るような思いがしたかも知れない。そう考えればドバイの馬』に対すイギリス競馬界の冷ややかな態度も少し納得できる」と述べている。

※この「戦績・競走能力に対する低評価とその背景」の解説は、「ラムタラ」の解説の一部です。
「戦績・競走能力に対する低評価とその背景」を含む「ラムタラ」の記事については、「ラムタラ」の概要を参照ください。

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