心の健康と社会的問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 23:49 UTC 版)
「2014年アイラビスタ銃乱射事件」の記事における「心の健康と社会的問題」の解説
ロジャーの家族の弁護士と家族の友人によると、彼は8歳のときから複数の療法士に会っており、またSBCCの学生時代も同様であった。弁護士は、ロジャーが「精神医学的治療を受けていた」と述べたが、正式に精神疾患と診断されたことはなかった。精神科医は統合失調症と双極性障害の治療に使用される抗精神病薬を処方したが、ロジャーは拒否した。母親はロジャーがアスペルガー症候群であると診断されたと述べたが、この障碍に関する正式な医学的判断は行われなかった。2007年に、他に特定されていない広汎性発達障碍、別の自閉症スペクトラム障碍と診断された。 9年生に至るまで、ロジャーは「いじめられ続け」「毎日学校で泣いた」と記している。また、彼はマルチプレイヤーオンラインゲームの「World of Warcraft」に没頭し始め、このゲームは10代の人生の大部分と、20代の短い間を支配した。クレスピ・カルメル会高校では、眠っている間に頭を机にテープで留められるなどのいじめを他の学生に受けた。ロジャーによれば2012年には、「彼(ロジャー)を本当に理解してくれた全世界で唯一の友人が……もう友人でいたくないと露骨に言った」といい、このとき、友情を断ち切る理由は教えられなかったという。ロジャーはYouTubeアカウントと、「エリオット・ロジャーの公式ブログ(Elliot Rodger's Official Blog)」という題名のブログを持っており、どちらにも孤独と拒絶反応を表現する投稿が含まれていた。彼は非定型抗精神病薬のリスペリドンを処方されていたが、服用を拒否した旨を記しており、「この薬を研究した結果、僕が服用するのは絶対に間違っていることがわかった」と書いている。 18歳になってから、ロジャーは家族が提供していたメンタルヘルス・ケアを拒否し始め、次第に孤独となった。ロジャーの知人は、友好的な彼らの試みを彼が拒絶したと述べたが、ロジャー自身は、友人を作ることができなかったと述べている。ロジャー一家と友人として付き合いのあった脚本家のデール・ロウナー(Dale Launer)は、ロジャーに女性への接近と友好について助言したが、彼はその忠告に従わなかったと述べた。ロウナーはインタビューで、次のように述べている。「ロジャーが8歳か9歳のときに初めて会い、そのときに彼に何か問題があることがわかった。私は心理学者ではないが、今振り返ってみれば、彼は受胎の瞬間から壊れた人間のような印象を私に与えた。私は彼の中に、出てきたがっている普通の子供がいることを望んでいた。そして彼が彼の内気を克服し、何らかの方法で開花するであろうと思っていた。しかし声明文を読み、映像を見て初めて明らかになったのは、彼が実際に隠していたのは、ひどく歪んだ小さな怪物であるということだった」。
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