得点集計方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 02:23 UTC 版)
着地するまでの落下・滑空距離(飛距離) 空中での滑空時・着地時の姿勢(飛型) ウインドファクター(有利な向かい風はマイナス、不利な追い風はプラス) ゲートファクター(スタートゲートの位置を基準より下げるとプラス、ただしコーチ・選手の判断で下げた場合は、ヒルサイズの95%以上の飛距離が出ないとプラスにならない) をポイント化して競う。通常は2回行い、合計点で競う。 飛距離は着地地点での姿勢により、スキーの中間点(一足ランディングの場合)または両足の中間(テレマーク姿勢の場合)をそれぞれの着地距離地点を担当する計測担当者の目測により割り出される。飛距離が予測を上回って観測者がいない地点に着地した場合は実際に計測する。飛距離に対する得点はジャンプ台の規模により計算される。K点を60点とし、そこから下表に示す点数を飛距離に応じて加減する。 K点距離1m当たりの点数<20m 5.2 20~24m 4.8 25~29m 4.4 30~34m 4.0 35~39m 3.6 40~49m 3.2 50~59m 2.8 60~69m 2.4 70~79m 2.2 80~99m 2.0 100~169m 1.8 >170m 1.2 (例) K=120の場合、1m当たり1.8点を加減する。 飛距離130.0mのとき 130-120=10.0m 10.0×1.8=18.0 60+18.0=78.0pt 飛距離110.5mのとき 110.5-120=-9.5m -9.5×1.8=-17.1 60-17.1=42.9pt 飛型と着地姿勢は、実際に5人の飛型審判員によって行われる。1人の持ち点は20点満点であり、公正を期するため、5人中最高最低1名ずつの得点を除き、中間3名の得点合計が加算される。飛型は空中静止、着地姿勢はテレマーク姿勢が理想とされる。しかしK点以下だといくら飛型やテレマークが決まっても高い点は貰えない、少なくともK点越えが満点になる最低基準であり飛行距離が出れば出るほど飛型点は貰える傾向にある。それぞれの基準は、歴史上、何度か変更されている。 通常は、2本跳んだ後の、それぞれの得点要素の合計で順位が競われる。天候の悪化などにより、1本目のみで競技終了となる場合もある。 ワールドカップでは、1本目を終えた時点で、飛型点・飛距離点を合計し、上位30人に絞り、残った者から得点の低い順に2本目を跳ぶため、1本目に最高得点した者が、最終ジャンパーとなる。現在は、多くの大会でこの方式を用いる。 前述のジャンプ週間における4試合においては「KO方式 (KnockOut System)」が採用されている。これは1本目、50人が2人ずつ組になって競技を行い、それぞれの組の勝者25人と、敗者のうち得点の高かった5人(ラッキー・ルーザー (Lucky Loser))の計30人が2本目を行って、この2本の合計得点により順位を決定するものである。この方式を導入した目的は、参加者が多くなると、最初の方に飛んだ選手と最後の方に飛んだ選手では気象条件が異なる場合が多く、なるべく平等な環境で競技を実施することにある。 日本では、HBC杯において2003-2004のシーズンからトーナメント形式が採用されている。男子は予選の上位16人が準々決勝(16人→8人)準決勝(8人→4人)と1対1で対戦して行き、決勝は4人の中で最高得点者が優勝者となるものである。2008年より新設された女子の部は初年度は予選の上位4人が準決勝(4人→2人)を行い、決勝戦も1対1で行われた(このシステムは選手の増加によって変わる可能性もある)。
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