巫女と女性シャーマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 04:06 UTC 版)
本項で取り上げた大和の神道における巫女や琉球神道の神人(かみんちゅ)である祝女(ノロ)以外にも、「巫女」を「女性のシャーマン」として広義に解釈するのであれば、民間のユタや台湾における尪姨、韓国の巫堂(무당;ムーダン)の他、シベリア、アメリカ原住民、アフリカなどにみられるシャーマンなども巫女の一種であり、日本語訳として「巫女」が当てられる。また、フィクションでは西洋宗教などにおける神職を指すこともある。[要出典] 中山太郎は、口寄せ巫女にユタ、アイヌのツス(トゥス)を入れる。 古代ギリシア・ローマの伝説に現れる女予言者「シビュラ」(Sibyl, sibylla)なども「巫女」と訳される。神懸かりとなり神託を伝えるのはシャーマンの特徴であり、古代ギリシアではデルポイの神託は尊重されていた。神の言葉を介するもの、という意味からメディア(media. 中間にあり媒介するもの)とも称される。またウェスタの処女と呼ばれる巫女が神殿で儀式を行っていた。[要出典] 民間伝承では救世主を待望する異教徒のシンボルであり、キリスト教美術の図像にはアトリビュート(持物)として書物を持つ姿が多く見られる。他に「ペルシアの巫女」は頭にヴェール、「リビアの巫女」は灯りのともった蝋燭、「キンメリアの(イタリアの)巫女」はコルヌコピア(豊穣の角)、「エリュトレイア(リディア)の巫女」は「受胎告知」の預言者として百合、「サモスの巫女」は「キリストの降誕」の預言者として秣桶(まぐさおけ)か揺り籠、「クマエの巫女」も「キリストの降誕」の預言者として貝殻、「ヘレスポントスの巫女」は「キリストの磔刑」の預言者として釘、「アグリッパの(エジプトの)巫女」は浅黒い肌で「キリストの笞打ち」の預言者として笞、「エウロパの巫女」は「エジプトへの逃避」の預言者として「嬰児虐殺」の剣を持つ。「フリュギアの巫女」は「キリストの復活」の預言者として十字架を伴い、「ティブルの巫女」は片手を切り落とされている。巫女の単独像は少なく、多くは群像として表現される。[要出典] エゼキエル書13章18節に、「手の節に呪縛の組紐をつけ、諸々の頭に合う呪祓の被り物(ミスパホート 散らすを表すサパーフから)を作り被らせる」巫女が罵倒されている。組紐(占い紐 あるいは枕)と訳されるケサトートが、「縛る」を表すカシートの派生語であり、「鳥を捕らえるごとく魂をとる」と表現されているので、そのような儀礼を行う者であったらしい。
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