定義・構造とは? わかりやすく解説

定義・構造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/05 04:07 UTC 版)

グランド・ホテル形式」の記事における「定義・構造」の解説

グランド・ホテル形式は、物語展開される空間があるひとつの場所に限定されている。それはホテルのような大きな場所となる場合基本だが、とくに船や列車などの乗り物舞台とする場合は「動くグランド・ホテル形式」と呼ぶこともある。グランド・ホテル形式物語は、そのような特定の場所に集まったり、出入りしたりする人物織りなす人間模様描いている。これらの人物お互いに無関係であることが多い。登場人物多数となるため、映画ではたいていの場合オールスター・キャストになるが、和田誠はそれが「グランド・ホテル形式のひとつの魅力」になると述べている。 グランド・ホテル形式それぞれの人物の物語は、群像劇の手法で描かれる群像劇絶対的な主人公となる人物設けず複数主人公格登場人物物語織り交ぜて描く手法のことであり、このようなキャスティング仕方アンサンブル・キャスト呼ばれる登場人物の多いグランド・ホテル形式も、特定の主人公設定して物語展開する形式をとらずに、複数人物個別描き独立したシークエンス多数配置してそれぞれの物語並行的に描いている。 演劇評論家菅井幸雄は、グランド・ホテル形式演劇において人生表現する手法として説明し登場人物劇的状況との関係付けという点で「駅馬車形式」との類似性指摘している。菅井説明によると、駅馬車方式は、ジョン・フォード監督西部劇駅馬車』(1939年)に因んで駅馬車のようなひとつの箱のような空間に「いろいろな人間入れこみその人間たちがある時間からある時間の経過のなかで、その人生の変化表現する」という手法であり、グランド・ホテル形式駅馬車形式にたして、ただひとつの場所の中にいろいろな人間出入りさせ、そこにおける人生表現する手法であるという。 英語では「グランド・ホテル・テーマ(Grand Hotel theme)」という言葉存在しグランド・ホテル形式と同じ意味の用語として説明されている。作家のゴリアルダ・サピエンツァ(イタリア語版)は著書『The Art of Joy』の中で、グランド・ホテル・テーマを「空港客船ホテルなどの大きくて賑やかな空間で、お互い存在知らないかもしれないが、人生一部奇妙な方法重なり合っている、さまざまな人物の活動描いたドラマ映画の手法」であると説明している。映画研究者のデヴィッド・ボードウェル英語版)は、このような形式基本的なプロットは「不運なロマンス登場人物間の対比交じり合う因果関係劇的な危機ありふれた日常対比から織りなされている」と指摘している。

※この「定義・構造」の解説は、「グランド・ホテル形式」の解説の一部です。
「定義・構造」を含む「グランド・ホテル形式」の記事については、「グランド・ホテル形式」の概要を参照ください。

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