官位・官職
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 01:31 UTC 版)
十二国世界の地位の別は、あくまで礼節の程度を示すものとされているが、上位の者は目下の者に礼儀を求める事ができる。位の有無によって生活水準がまるで違う。三公はその国に戸籍を持つ者しかなれない。伯以上の位は王の近親者、冢宰、三公、余州の諸侯以外に設ける事が禁じられている。 通常、国府で伯と言う場合は、おおむね卿伯の事を指す。国官で一番下の位は中士である。飛仙の下働きの仙の位は上士以上卿以下である。 官位表官位 天官地官春官夏官秋官冬官地方王(おう) 王 公(こう) 宰輔 侯(こう) 冢宰三公 州侯 伯(はく) 飛仙 卿伯(けいはく) 太宰 大司徒 大宗伯 大司馬 大司寇 大司空 令尹牧伯 卿(けい) 将軍 上大夫(じょうだいぶ) 中大夫(ちゅうだいぶ) 遂人 下大夫(げだいぶ) 大僕 朝士 郷長 上士 中士 迹人 下士 王の朝議に出席することが許されるのは、高位の官のみである。 官吏は所属する地位によって長さと色が違う『綬』という三指ほどの幅の組紐を身に付けている。 上位の官吏が個人的に雇う官吏もいる。各府第の予算はそれぞれが抱える官吏の人数によって決まるため、府第はなるべく欠員が出ないように人を雇う。 宰輔(さいほ) 王の補佐役。各国の麒麟がその役に就き、名前の代わりに宰輔と呼ぶのは畏れ多いため台輔(たいほ)と呼ばれる。位としては唯一の公爵位を持ち、朝臣の筆頭である。元々麒麟は慈悲と正義の生き物であり、王が民に対して無慈悲な行いをするのを諫める役目も持つ。首都州の州候を兼任している。内宮の仁重殿に起居し、午後は広徳殿にて州候の職務を行っている。麒麟の本性故に普通は実権を持たない。 三公(さんこう) 宰輔の唯一の臣下。三公は位としては冢宰や諸侯と同等だが、政治介入力は持たず、王の相談役・教師となり、助言をする存在。次の3つの官職である。太師(たいし) 太傅(たいふ) 太保(たいほ) 三孤(さんこ) 三公の次官 傅相(ふしょう) 王や宰輔が幼いような時に教育係として、随時側で面倒を見る。 冢宰(ちょうさい) 六官を取り纏める長である。この官職は、朝臣の筆頭である宰輔が、その本性が仁と慈悲である麒麟であるためと、首都州の州候を兼ねて非常に忙しい身分のため、現実的には朝臣の頂点になる宰相の職にあたる仕事を行う。古くは太宰が兼任していたが、「六官席を等しくす」という考えから別に置かれるようになった。
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