官位について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 05:11 UTC 版)
同時代の各種史書上に人麻呂に関する記載がなく、その生涯については謎とされていた。古くは『古今和歌集』の真名序では五位以上を示す大夫を付して「柿本大夫」と記され、仮名序に正三位である「おほきみつのくらゐ」と書かれている。また、皇室讃歌や皇子・皇女の挽歌を歌うという仕事の内容や重要性からみても、高官であったと受け取られていた。 江戸時代、契沖や賀茂真淵らが史料に基づき、以下の理由から人麻呂は六位以下の下級官吏で生涯を終えたと唱えた。以降、現在に至るまで歴史学上の通説となっている。 五位以上の身分の者の事跡については、正史に記載されるはずであるが、人麻呂の名は正史に見られない。 死去に関して律令には、三位以上は薨、四位と五位は卒、六位以下は死と表記することとなっていた。『万葉集』の人麻呂の死去に関する歌の詞書には「死」と記されている。
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