安定条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 08:46 UTC 版)
ハイドレートの網状構造を維持するためには、環境が低温かつ高圧であることが求められる。地球上では、シベリアなどの永久凍土の地下数100-1000 mの堆積物中や海底でこの条件が満たされ、メタンハイドレートが存在できる。実際にはほとんどが海底に存在し、地上の永久凍土などにはそれほど多くない。またメタンハイドレートを含有できる深海堆積物は海底直下では低温だが、地中深くなるにつれて地温が高くなるため、海底付近でしかメタンハイドレートは存在できない。また、圧力と温度の関係から同じ地温を成す大陸斜面であれば、深くなるほどメタンハイドレートの含有層は厚くなる。これらの場所では、大量の有機物を含んだ堆積物が低温・高圧の状態におかれ結晶化している。 地表の条件では、分解して吸熱反応を起こす。この時生成される水は氷の薄膜を形成するため、メタンハイドレートは常圧下-20 °C程度でも長く保存できる自己保存性を持つ。
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安定条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 05:54 UTC 版)
負性微分抵抗を持つ回路は非線形であり、I–V 曲線上に平衡点(直流で動作が可能な点)を複数持つことができる。平衡点において回路の極がすべてS平面(英語版)の左半平面にあるならその点は安定であり、近傍から動作を始めるとそこに収束する。しかし極が虚数軸上にあるなら回路は振動し、右半平面にあるなら別の点に収束する。線形回路であれば平衡点は(安定であれ不安定であれ)ただ一つである。平衡点は直流バイアス回路によって決まり、その安定性は接続した回路の交流インピーダンス Z L ( j ω ) {\displaystyle Z_{\text{L}}(j\omega )} で決まる。ただし、電圧制御型と電流制御型の負性抵抗では特性曲線の形が異なるため安定性条件も異なる。 電流制御型(S型)負性抵抗では抵抗 R N {\displaystyle R_{\text{N}}} が一価関数である。したがって安定性は回路のインピーダンス方程式 Z L ( j ω ) + Z N ( j ω ) = 0 {\displaystyle Z_{\text{L}}(j\omega )+Z_{\text{N}}(j\omega )=0} の極によって決まる。 非リアクタンス性の回路の場合( X L = X N = 0 {\displaystyle X_{\text{L}}=X_{\text{N}}=0} )、総抵抗が正であることが安定性の十分条件となる。 Z L + Z N = R L + R N = R L − r > 0 {\displaystyle Z_{\text{L}}+Z_{\text{N}}=R_{\text{L}}+R_{\text{N}}=R_{\text{L}}-r>0} したがって電流制御型は以下のとき安定である。 R L > r {\displaystyle R_{\text{L}}>r} 電流制御型の負性抵抗は負荷抵抗を接続しない場合に( R L = ∞ {\displaystyle R_{\text{L}}=\infty } )安定なため、「開放安定」と呼ばれる。 電圧制御型(N型)負性抵抗では、コンダクタンス G N = 1 / R N {\displaystyle G_{\text{N}}=1/R_{\text{N}}} が一価関数である。したがって安定性はアドミタンス方程式 Y L ( j ω ) + Y N ( j ω ) = 0 {\displaystyle Y_{\text{L}}(j\omega )+Y_{\text{N}}(j\omega )=0} によって決まる。このため電圧制御型負性抵抗は負性コンダクタンスとも呼ばれる。 先ほどと同様、非リアクタンス性の回路では総コンダクタンスが正となることが安定性の十分条件となる。 Y L + Y N = G L + G N = 1 R L + 1 R N = 1 R L + 1 − r > 0 {\displaystyle Y_{\text{L}}+Y_{\text{N}}=G_{\text{L}}+G_{\text{N}}={1 \over R_{\text{L}}}+{1 \over R_{\text{N}}}={1 \over R_{\text{L}}}+{1 \over -r}>0} 1 R L > 1 r {\displaystyle {1 \over R_{\text{L}}}>{1 \over r}} したがって電圧制御型負性抵抗は次の時に安定である。 R L < r {\displaystyle R_{\text{L}}<r} 上式は出力を短絡させたときにも( R L = 0 {\displaystyle R_{\text{L}}=0} )安定なため、電圧制御型負性抵抗は「短絡安定」と呼ばれる。 リアクタンスがゼロではない一般の負性抵抗回路についてはナイキストの安定条件(英語版)のような標準的な方法で安定性を決定する必要がある。あるいは高周波の回路設計では、回路が安定する Z L ( j ω ) {\displaystyle Z_{\text{L}}(j\omega )} の値はスミスチャートの「安定円」を用いた図法で決められる。
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