安定翼としてのフィン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/20 08:50 UTC 版)
第二次世界大戦中に開発されたロケット弾であるイギリスのRP-3などは、ロケット弾の飛翔を安定させるために回転(スピン)を発生させる固定式のフィン(英語: fin、鰭(ひれ)の意味)を持っていた。 第二次世界大戦後にアメリカで開発されたMk4 FFAR(Mk4 Folding-Fin Aerial Rocket)はRP-3と同じく回転を発生させる目的のフィンを持っていたが、航空機への搭載時に空気抵抗を減らす多連装ランチャーに効率的に収納できるよう、収納時はフィンを折り畳んで(Folding)おり発射後に展張される仕組みであったことから、小翼折り畳み式空中発射ロケット弾と日本語に訳された。なお一度展張されたフィンはその位置で固定されて回転を発生させる役割のみを持つ。ソビエト連邦のS-5・S-8・S-25などのロケット弾も、同様に発射後に展張される折り畳み式の安定翼を持っている。 また、戦車の主砲などに使用される砲弾の一種であるAPFSDS(Armor-Piercing Fin-Stabilized Discarding Sabot)も、弾道を安定させるための小さな安定翼を持っており、その名称の「Fin-Stabilized(フィン・スタビライズド、フィンによって安定させられた)」の語源となっている。
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