宇都宮市長選挙における論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 00:07 UTC 版)
「宇都宮ライトレール」の記事における「宇都宮市長選挙における論争」の解説
2016年11月に実施された宇都宮市長選挙においては、賛成派の現職佐藤栄一と、LRT計画中止を公約とし、争点をLRT反対に絞った新人候補が争った。この中で「LRT事業の中止を求める会」は反対派候補を支援し、選挙期間中に、まだ具体化していないJR宇都宮駅西側のルートの整備も合わせると、1000億円以上の税金が使われる旨を記載したチラシを配布した。 しかし、「雷都レールとちぎ」によれば、JR宇都宮駅東側区間の整備費(見込)412億円のうち宇都宮市・栃木県が負担する金額は106億円であり、仮に全額を宇都宮市の2016年度一般会計予算に組み入れたとしても0.3%に過ぎず、同団体は「民意と事実を無視したウソ」と反論している。 これを受け「雷都レールとちぎ」は、反対派候補及び「LRTの中止を求める会」に対し、「両者の主張は歪曲や事実誤認が見受けられ、市民を混乱に陥れる内容である」とし、根拠を示すよう11月7日付で公開質問状を送付したが、同月15日、回答期限の11日を過ぎても両者からの回答は無かったと公表した。 一方、反対派の政党・団体も当選した佐藤と、反対派候補との票差が僅差だったことを踏まえ、2017年1月13日までに市側へ7項目への回答を要請し、期限日には20人で市役所へ訪れている。その際、副市長は回答を拒否し、「双方向で建設的な議論をしたい」「回答を頂けないなら出さない」と反対派側へ7項目の質問を出したが、反対派の一人である衆議院議員福田昭夫(当時民進党所属)は「説明責任のある行政が逆に質問するのはおかしい」と述べ質問への回答を拒否。最終的に市長の佐藤に急きょ直接抗議し、市長が回答書を手渡しするなどの混乱が生じている。 2020年の市長選挙でもLRT事業の一時凍結を訴える候補者が現れ、佐藤市長との一騎打ちになったが、前回のような接戦とはならず、開票率0%の時点で佐藤の当選確実が報じられた。(ほかにもLRT反対派の元市議が立候補を検討していたが、家族の反対に遭い断念した。)ただしLRTの通る予定がない地域では未だに反対派の市民が多いことから、佐藤は丁寧な説明を続けていくことを表明した。
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