天網恢恢疎にして漏らさず
天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかいそにしてもらさず)とは、古典的な中国のことわざである。この言葉は、天(自然の摂理や道徳の原則)が広く網のように張り巡らされており、悪事や不正行為はいずれ露見し、罰せられるという意味を持つ。網が疎であっても、最終的には漏れることのない天の意志を表現している。
この言葉は、悪事を働いた者が逃れることができないという教訓を伝えるために用いられることが多い。また、正義が必ず勝利し、悪は滅びるという道徳的価値観を示すものでもある。この言葉は、中国の古典文学や歴史書においても引用されることがあり、その普遍的な価値を示している。
天網恢恢疎にして漏らさずという言葉は、現代社会においても様々な場面で用いられる。例えば、犯罪者が逮捕される際や、不正行為が明るみに出た時など、悪事が露見し報いを受ける状況を表す際に使われることがある。また、人々に道徳心や倫理観を持ち、正しい行いをするよう促す際にも引用されることがある。
天網恢恢疎にして漏らさず
天網(てんもう)恢恢(かいかい)疎(そ)にして漏(も)らさず
天網恢恢疎にして漏らさず
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/09 22:34 UTC 版)
天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかいそにしてもらさず)は、古代中国からのことわざ。
概要
天の網というのものは広くて、一見その目は粗いように見えるものの、悪人をその目から漏らすということは無いということである。すなわち、天道というものは厳正であり、悪事を行った者は必ず天罰を受けるということである[1]。善は必ず栄えて、悪は必ず滅びるということである[2]。
歴史
この言葉は、老子73章からの言葉である。ここでは敢えて行動する人は殺され、敢えて行動しない人は生きることができるとする。世の中の両者には利と害があり、そして天が悪であるとするものは何であるかを知る人はいない。天道というのは争っていないのに勝つことであり、何も言っていないのに応えられ、呼んでいないのにやってきて、とても範囲が広いのによく謀られているものである。天の張り巡らした網というのはとてつもなく範囲が広くて粗いものの、天は少しも見逃してはいないためにこのようになるということである[3]。
脚注
- ^ 日本国語大辞典,デジタル大辞泉,ことわざを知る辞典, 精選版. “天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかいそにしてもらさず)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2023年12月20日閲覧。
- ^ “天網(てんもう)恢恢(かいかい)疎(そ)にして失(うしな)わず | 今週のことわざ(三省堂辞書編集部) | 三省堂 ことばのコラム”. 三省堂WORD-WISE WEB -Dictionaries & Beyond- (2007年9月18日). 2023年12月20日閲覧。
- ^ “No.2656【天網恢恢、疎にして漏らさず】『老子』|今日の四字熟語・故事成語|福島みんなのNEWS - 福島ニュース 福島情報 イベント情報 企業・店舗情報 インタビュー記事”. fukushima-net.com. 2023年12月20日閲覧。
- ^ “天網恢々疎にして漏らさず | 会話で使えることわざ辞典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス”. 情報・知識&オピニオン imidas. 2023年12月20日閲覧。
天網恢恢疎にして漏らさず
「天網恢恢疎にして漏らさず」の例文・使い方・用例・文例
天網恢恢疎にして漏らさずと同じ種類の言葉
老子に由来する故事成語 | 天網恢恢疎にして漏らさず 恨みに報ゆるに徳を以てす 虚無の学 鶏犬相聞こゆ 玄同 |
- 天網恢恢疎にして漏らさずのページへのリンク