大連立が成立する要因とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 大連立が成立する要因の意味・解説 

大連立が成立する要因

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 23:54 UTC 版)

大連立」の記事における「大連立が成立する要因」の解説

二大政党複数小政党議席持っている場合大政党は毎回選挙において、単独安定多数議席確保しようとする二大政党議席数が拮抗するなどして安定多数獲得失敗した場合大政党はイデオロギー似通った小政党連立組んで過半数確保し与党になろうとする。通常二大政党イデオロギー政策支持基盤などが異なり互いライバル(あるいは政敵)であるとみなしており、両政党間が政権政策方向性合意することは非常に困難である。これが大連立がめったに成立しない理由である。 しかし、普段対立する大政党が互い連立して共に内閣作るほうが望ましいと考えるような政情になることもある。 一つ戦争大不況のような国家的危機であり、人々イデオロギー違い超えて国家の統一安定を望む場合大連立国民政府挙国一致内閣)が成立しうる。特に危機対す最善政策について各政党間で幅広い合意ができている場合大連立成立しやすい。また、こうした危機においては一党優位政党制場合でも、主要政党複数小政党の間で大連立成立する場合もある。国家の危機における挙国一致内閣の例としては第一次世界大戦時、および大恐慌から第二次世界大戦にかけてのイギリスがある。 大連立成立する可能性もう一つ勃興する小政党脅威対し二大政党互いイデオロギー共通性が多いことを認めるような場合である。たとえばオーストリアで極左政党極右政党政権入れないために左右大政党が大連立を組むこともしばしばであった過激政党進出を防ぐこうした例は「Cordon Sanitaire」、防疫線呼ばれる)。また、イスラエルはいくつかの内閣小政党が自らの主張を通すためにより、広い幅の連立組んで政権に入る例があった。 以上二つのほかに、早期解散総選挙を防ぐためという政治目的から大連立組まれることもある。例えドイツ場合2005年総選挙キリスト教民主同盟CDU)・キリスト教社会同盟(CSU)連立と、ドイツ社会民主党(SPD)の獲得議席が、どちらも通常の連立では過半数取れない事態となり、大連立組んだドイツでは任期満了首相信任不成立でしか早期選挙行えない(ヴァイマル共和政時代政治的混乱経験から、基本的に議会解散しにくい制度になっている)ため、必然的にこのような選択になった対して首相権限議会解散できる制度の国(たとえば2011年任期固定議会法制定される前のイギリス)であれば少数与党でしばらく政権維持し早期総選挙に臨むケースが多い(例え1974年2月10月イギリス総選挙)。 こうした大連立恒常化してしまうと、選挙民や小政党の間に選択の自由がないという不満が溜まり連立与党以外の小政党極右極左対す投票抗議票、Protest vote)が多くなりがちである。国家的危機大連立を組むような場合危機終わった後にも大連立が続く事はまれである。

※この「大連立が成立する要因」の解説は、「大連立」の解説の一部です。
「大連立が成立する要因」を含む「大連立」の記事については、「大連立」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「大連立が成立する要因」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

大連立が成立する要因のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



大連立が成立する要因のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの大連立 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS