大宇・次世代トラックとは? わかりやすく解説

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大宇・次世代トラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/18 05:37 UTC 版)

大宇・次世代トラック
型式無
概要
製造国 韓国全羅北道群山市小龍洞
販売期間 1995年10月19日 - 2004年7月
デザイン ベルトーネ
ボディ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドアキャブオーバー大型トラック
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン カミンズ・ISM
大宇総合機械・DVシリーズ
DDC・シリーズ60
変速機 6速MT
10速MT
16速MT
12速AMT(2003年3月以降)
系譜
先代 大宇・大型トラック
後継 タタ大宇・ノブス
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次世代トラック(じせだいトラック、: 차세대 트럭)は、大韓民国自動車メーカー大宇商用車大宇重工業トラック事業部)により製造・販売された大型トラックである。本車は大宇商用車が初めて独自開発したトラックであり、韓国製トラックにおいても初となる。スローガンは「パワフルで快適なトラック」。

歴史

  • 1990年9月、大宇自動車トラック事業部による商用車製品の開発および工場の新設の為、T-Project Team(Tプロジェクト・チーム)を開設。
  • 1991年10月、大宇自動車トラック事業部による大型トラックの自社開発計画を確定。
  • 1992年10月 - 1995年5月MIRAによる風洞試験に合格、伊ベルトーネ社による設計を最終確定。また英ミルブルック社による高難易度走行テストに合格、発売を最終確定。
  • 1995年5月、大宇重工業群山工場が完工し、事前予約を開始。
  • 1995年6月、大宇自動車がトラック事業部を大宇重工業へ売却し、社名を大宇商用車へ変更。
  • 1995年9月、予約分の生産開始。
  • 1995年10月19日、韓国総合貿易センターにて新車発表会を開催し、正式発売。ラインナップは8トン/11.5トン/19トンカーゴ車、セミトラクタ、15トンダンプ車、6㎥ミキサー車、11 - 15トンアームロール車、11トンごみ収集車、14klバキューム車。当時としては画期的で流麗なデザイン利便性、部品供給・メンテナンスが安易であり、部品価格も合理的であり、部品互換性・耐久性・最高出力・燃費性能も優れており、競合車の販売台数を上回った。インテリアやキャビンが競合車とは異なり、ブランドのみ変更された形の為、部品互換性が優れており、当時の大型トラックは小型ワイパーを3枚装備する場合が大多数を占めていたが、本車は大型ワイパーを2枚装備した。なお、雙龍・SYトラックはメルセデス・ベンツエンジンの搭載により、耐久性に優れていた事により好調な販売台数を維持し、2社は激しい競争を繰り広げた。なお、結果は総合的に優れていた本車が勝利した[1]
  • 1995年12月15日、大宇技術賞授賞式にて大宇技術賞大賞を受賞。また耐久性、最高出力、燃費性能がヒュンダイ・91A亜細亜・グラントと比較して格段に優れており、次世代トラックは多くのシェアを獲得した。
  • 1996年1月、先代車であるいすゞ・ニューパワーをベースとする大宇・大型トラックが生産終了。この頃から本車は韓国における大型トラック市場を席巻する事となる。
  • 1996年3月、 19トンダンプ車、8.5トン/14トン/19.5トンカーゴ車を追加発売。
  • 1996年8月、6.5トン/11トンウィング車、6.5トン/11トン冷凍車、7.5トン/11トンレッカー車、15トンセルフローダー車、8トン/11トン特殊ダンプ、8トンごみ収集車、8klバキューム車、11トン下水道洗浄車、タンクローリー車等を追加発売。また、大宇重工業との共同生産車として28m/32m/36m/40m/43m/46mコンクリートポンプ車、12m/15m自走式コンクリートポンプ車、21トンハイドロ式クレーン車と、特殊自動車に分類される車型を追加発売。
  • 1997年3月8日、23トンダンプ車、24トンカーゴ車を追加発売。
  • 1997年12月、雙龍自動車はIMFによる韓国救済により経営難に陥り、大宇自動車に買収され、1998年に競合車である雙龍・SYトラックは本車に統合される形で生産終了。雙龍・SYトラックはキャビンとエンジンを除く箇所において独自開発を試みたが、メルセデス・ベンツ製品を搭載していた為、メルセデス・ベンツへロイヤルティーを支払っていた。一方、本車は完全独自開発の為、他メーカーへのロイヤルティーが殆ど無く、生産を優先された[1]
  • 1998年9月、韓国製トラックでは初めてRHD仕様を発売。輸出地域拡大した[1]
  • 1999年9月20日、24トンダンプ車、25トンカーゴ車、90トンセミトラクタを追加発売。
  • 2001年1月、一部改良を実施。エンジン性能の向上、フロントグリルの変更により後期型へ移行。この後期型は「次世代・ウルトラ」としても知られており、現在もミキサー車として運行される車両が多数見受けられる。
  • 2002年(時期不明)、ホイールを10穴へ変更。一部ではノブスブレーキ音改造した車両も存在する。
  • 2003年3月、セミトラクタ、カーゴ車にZF製12速AMTをオプション設定。また、搭載エンジンはカミンズ・ISM、大宇総合機械・DVシリーズ、また1997年から1999年にかけて、2001年から2004年にかけて韓国へ正規輸入されたDDC・シリーズ60。
  • 2004年7月、一部改良を実施。車名をノブスへ改称したと同時に生産終了。本車は似た設計となるノブスとの部品互換性が高く、メンテナンスも安易な為、加えてノブスが現行車である事により、中古車市場では高値で取引される[1]。また、ノブスも電子装置による故障が少なく、現在も人気を博している。

搭載するトランスミッション

  • 6速MT
  • 10速MT
  • 16速MT
  • 12速AMT(2003年3月以降)

ラインナップ

  • 8トンカーゴ車
  • 8.5トンカーゴ車
  • 11トンフルトレーラー
  • 11.5トンカーゴ車
  • 14トンカーゴ車
  • 16トンカーゴ車
  • 19トンカーゴ車
  • 19.5トンカーゴ車
  • 20.5トンカーゴ車
  • 22トンカーゴ車
  • 24トンカーゴ車
  • 25トンカーゴ車
  • 8トンダンプ車
  • 14.5トンダンプ車
  • 15トンダンプ車
  • 19トンダンプ車
  • 21.5トンダンプ車
  • 23トンダンプ車
  • 24トンダンプ車
  • 6㎥ミキサー車
  • 39トンセミトラクタ
  • 60トンセミトラクタ
  • 75トンセミトラクタ
  • 90トンセミトラクタ
  • 28mコンクリートポンプ車
  • 32mコンクリートポンプ車
  • 36mコンクリートポンプ車
  • 40mコンクリートポンプ車
  • 43mコンクリートポンプ車
  • 46mコンクリートポンプ車
  • 12m自走式コンクリートポンプ車
  • 15m自走式コンクリートポンプ車
  • 21トントラッククレーン車
  • 15トンセルフローダー車
  • 23トンバルク車
  • 7.5トンレッカー車
  • 11トンレッカー車
  • 10klタンクローリー車
  • 12klタンクローリー車
  • 14klタンクローリー車
  • 16klタンクローリー車
  • 18klタンクローリー車
  • 20klタンクローリー車
  • 22klタンクローリー車
  • 24klタンクローリー車
  • 26klタンクローリー車
  • 28klタンクローリー車
  • 31klタンクローリー車
  • 10klLPGバルクタンクローリー車
  • 12klLPGタンクローリー車
  • 15klLPGタンクローリー車
  • 6.5トンウィング車
  • 11.5トンウィング車
  • 6.5トン冷凍車
  • 11トン冷凍車
  • 8トン特殊ダンプ車
  • 11トン特殊ダンプ車
  • 8トンアームロール車
  • 11トンアームロール車
  • 15トンアームロール車
  • 8トンごみ収集車
  • 11トンごみ収集車
  • 8klバキューム車
  • 14klバキューム車
  • 11トン排水溝清掃車

登場作品

『ちょっとやそっとじゃ彼らは止められない』
ソウル銅雀消防署の救助工作車として登場。撮影用の小道具では無く、実際の消防車である。
英雄時代
第67話にて、唐沢トンネル内にて行われる工事現場で15トンダンプ車として2台が登場する。
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜
ハ・ドヨンがチョン・ジェジュンを交通事故により気絶させる際にミキサー車として登場する。なお、ノブスのデカールを塗装している。
哀しき獣
キム・グナムがミョン・ジョンハクらから逃走する際にセミトラクタとして登場。また、停止していたミョン・ジョンハクらの車両に衝突し、制御を失い横転するシーンでも登場する。
『被告人』
シン・チョルシクが証拠品であるナイフを検察に渡そうとするキム・ソクにサムスン・SMで突っ込もうとし、制止する車両として登場する。
『緊急救助119』
ソウル東雀消防署、天安東南消防署、全羅南道順天消防署江原特別自治道江陵消防署所属の救助工作車として、事故を起こしたタンクローリー車の再現として登場する。
『KBSスペシャル』
2006年10月3日に発生した西海大橋29台多重追突事故の再現CGにて、25トンカーゴ車がの中での追越と速度超過により追突・火災事故が発生した、というシーンにて登場する。

車名

正式な車名は無いと思われがちであるが、「次世代トラック」が正式な車名である。

脚注

  1. ^ a b c d 대우 차세대트럭 - 나무위키”. namu.wiki. 2024年1月22日閲覧。



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