国家内の集団の君主
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 19:42 UTC 版)
「現在の君主の一覧」の記事における「国家内の集団の君主」の解説
フランスの海外準県であるウォリス・フツナでは、ウヴェア王国(フランス語版)、アロ王国(フランス語版)、シガヴェ王国(フランス語版)の諸王が法的存在として認められている。 ウガンダには、トロ王国、ブニョロ王国、ブガンダ王国、ブソガ王国の伝統的な地方王国が存在している。これらはウガンダの法的な行政区分ではないが、1967年に一度廃止されたものが1990年代に復活したものであり、諸王は「文化的指導者」と位置づけられ、政治的な力を持たない儀礼的な存在となっている。2008年には、廃止以前には存在していなかったルウェンズルル王国(英語版)が共和国政府の承認を受けて新設された。 ガーナには、絶大な影響力を有するアシャンティ王などがいる。 カメルーンには、「フォン(英語版)」という称号の酋長(王)が数多くいる。 ナイジェリアには、ソコト皇帝やンネウィ王(英語版)、ベニン王(英語版)やラゴス王(英語版)、ボニー王(英語版)やワリ王(英語版)など、数多くの伝統的君主が存在する。 「ナイジェリアの伝統的君主(英語版)」も参照 マラウイには、トゥンブカ族の大首長家であるチクラマイェンベ朝(英語版)などの伝統的君主がいる。 南アフリカ共和国においては、ズールー王室(英語版)や雨の女王(英語版)などの伝統的君主が政治的存在として公認されている。 南米・ボリビアには、アフリカ系ボリビア人(英語版)の間で尊敬を集めているアフロ・ボリビア王室(英語版)が存在し、2007年に共和国政府から部族王として公認を受けている。この王家は、奴隷として連行されてきたアフリカの王族が、アフリカ出身奴隷たちの間で丁重に扱われたのが始まりだとされる。 また国家から公認された地位ではないが、特定の民族・部族の間で「王」としての権威を有する者も存在する。ニュージーランドのマオリ族におけるマオリ王などがその例である。2008年まで存続したムスタン王国の首都ローマンタンの人々は、今なお旧王家に対し尊崇の念を抱き続けている。ローマンタンの文化によると、王とは祭りを開催する許可を与える存在であり、人々は今日でも旧王家の裁可を得ることなしに祭りを行わない。 モンテネグロでは、2011年7月12日にペトロヴィチ=ニェゴシュ王朝の子孫の地位に関する法律(英語版)が制定され、旧王家が政府代表として儀礼的役割を果たすことが認められたが、これは国家によってモンテネグロ、もしくはその中の領邦等の君主として承認を受けたものではない。
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