ダーヒンニェニ・ゲンダーヌとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ダーヒンニェニ・ゲンダーヌの意味・解説 

ダーヒンニェニ・ゲンダーヌ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/10 07:32 UTC 版)

ダーヒンニェニ・ゲンダーヌ(日本名:北川源太郎、ウィルタ語名:Dahinien Gendanu / Daxinnieni Geldanu, 1926年頃 - 1984年7月8日)は、樺太生まれのウィルタ(オロッコ)民族研究家・運動家である。ウィルタ民族。


注釈

  1. ^ ダーヒンニェニ・ゲンダーヌの生まれ育った「オタスの杜」は、樺太庁管轄下のアイヌ以外の先住民を集住させる村落として1926年以降、敷香郡敷香町に造成された[1]。ただし、当時約400名いたといわれるウィルタやニヴフ(ギリヤーク)のうち、オタスに暮らしたのは半数以下とみられている[1]
  2. ^ 樺太アイヌには刑法民法が適用されたが、ウィルタとニヴフには刑法のみが適用されるにとどまった[3]
  3. ^ 不許可の理由として、戸籍法の適用を受けていない者には兵役法が適用されないこと、兵役法にもとづかない召集令状は無効であること、無効の召集令状を知らずに受けて従軍し、そのために戦犯者として抑留されたとしても日本政府の関知するところではないことなどの5点が政府見解として示された[5]
  4. ^ 「キリシエ」は、ウィルタとニヴフの戦没者を慰霊する合同慰霊碑である[5]
  5. ^ ゲンダーヌは池上二良にあててウィルタ語で私信を出している[11]。ウィルタが実用目的でウィルタ語を書いた先駆的事例である[11]
  6. ^ 自分がウィルタであることを公式に名乗ったのは、ダーヒンニェニ・ゲンダーヌを除けば北川アイ子くらいのものだったという[5]

出典

  1. ^ a b 天野(2017)pp.30-32
  2. ^ 天野(2017)pp.26-32
  3. ^ a b c 平山(2018)p.167
  4. ^ 真野森作. “あの人気漫画の舞台「樺太」の戦前、戦中、そして戦後”. 政治プレミア. 毎日新聞. 2022年7月15日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 榎澤幸広「ウィルタとは何か? -弦巻宏史先生の講演記録から 彼らの憲法観を考えるために- 第一部」『名古屋学院大学論集 社会科学篇』第48巻第3号、名古屋学院大学、80-87頁、2012年1月。 NAID 120006009768 
  6. ^ a b c d e 弦巻宏史・榎澤幸広「ウィルタとは何か? -弦巻宏史先生の講演記録から 彼らの憲法観を考えるために- 第二部」『名古屋学院大学論集 社会科学篇』第48巻第3号、名古屋学院大学、87-113頁、2012年1月。 NAID 120006009768 
  7. ^ a b c d 津曲敏郎 (2020年3月13日). “「小さな夢」を引き継ぐ 1.ウイルタとして生きる”. 館長の部屋. 北海道立北方民族博物館. 2022年7月15日閲覧。
  8. ^ a b c 【コラムリレー第27回】北方少数民族資料館ジャッカ・ドフニ - 北海道博物館協会学芸職員部会(地域の遺産)
  9. ^ a b 池澤夏樹 (2018年5月7日). “池澤夏樹 北海道150年を歩く(2)開かれた地、悲劇の記憶”. 朝日新聞. http://www.asahi.com/area/hokkaido/articles/MTW20180507011680001.html 2019年5月18日閲覧。 
  10. ^ a b c d 津曲敏郎 (2020年3月17日). “「小さな夢」を引き継ぐ 2.アザラシ猟の記憶”. 館長の部屋. 北海道立北方民族博物館. 2022年8月15日閲覧。
  11. ^ a b c 津曲敏郎 (2020年3月19日). “「小さな夢」を引き継ぐ 3.川村先生への言葉 4.夢の続きのために”. 館長の部屋. 北海道立北方民族博物館. 2022年8月15日閲覧。


「ダーヒンニェニ・ゲンダーヌ」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ダーヒンニェニ・ゲンダーヌ」の関連用語

ダーヒンニェニ・ゲンダーヌのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ダーヒンニェニ・ゲンダーヌのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのダーヒンニェニ・ゲンダーヌ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS