効果・禁忌対象疾患
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 06:35 UTC 版)
「カイロプラクティック#医療・医業等との関連」も参照 整体は技術が整理・体系化されておらず、統一的に扱うことが困難であるため、公が言及することは少ない。カイロプラクティックなどに対する公の見解がしばしば参考にされる。 厚生労働省は、カイロプラクティック療法が対象とすることが適当でない疾患として、厚生労働省通達 において、「一般には腫瘍性、出血性、感染性疾患、リュウマチ、筋萎縮性疾患、心疾患等とされているが、このほか徒手調整の手技によって症状を悪化しうる頻度の高い疾患、例えば、椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症、骨粗しょう症、環軸椎亜脱臼、不安定脊椎、側彎症、二分脊椎症、脊椎すべり症などと明確な診断がなされているものについては、カイロプラクティック療法の対象とすることは適当ではないこと。」と述べている。また「カイロプラクティック療法の手技には様々なものがあり、中には危険な手技が含まれているが、とりわけ頚椎に対する急激な回転伸展操作を加えるスラスト法は、患者の身体に損傷を加える危険が大きいため、こうした危険の高い行為は禁止する必要があること。」と述べてる。以上の通達が整体に当てはまるかどうかは不明である。 臨床研究はほとんど行われていない。「免疫力を高める(アトピーが治る)」「脳の成長の促進」「夜泣きが減る」などと謳った乳幼児に対する施術に医学的根拠はない。 整体ではしばしば「骨盤のゆがみを直す」といった表現がなされるが、通常医療の診断において「骨盤のずれ、歪み」は緊急を要する重傷扱いになっている。ただし、通常医療のサブラクセーション(亜脱臼、不全脱臼)と、カイロプラクティックのサブラクセーション・オステオパシーのリージョンと同様に、整体と通常医療では認識が異なる可能性もあるが、整体には統一された理論はないため、人によって考えは異なると思われる。脊椎側彎症に関しては、日本側彎症学会では、手技による脊椎側彎症への施術、側弯角度の改善・完治に関して医学的な根拠はないとの立場を取っている。通常医療では、生活に支障をきたす背骨の歪みなどは矯正装具や外科手術による治療が行われる。
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