前史 - 1808年の政令
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「教育功労章」の記事における「前史 - 1808年の政令」の解説
フランス革命以前の教育は主に聖職者によって行われていたが、革命後の1802年5月1日の法律によるリセ(高等学校)の設立、高等教育に関する1806年5月10日の法律(適用法としての1808年5月17日の政令(デクレ))による帝国大学の設立、1808年5月17日の政令付属書によるバカロレア(「月桂冠(bacca laurea、couronne de lauriers)」の意)の学位制定など、フランス公教育が組織化された。 また、1808年5月17日の政令第4条で、控訴院の各管轄区に相当する大学区(アカデミー)を設置するとし、同年10月18日にこの数が18と定められた。この結果、以下のように、教育者の3つの等級が制定され、これに応じた勲章が授与された。ただし、今日の勲章の正章および略綬のようにピンなどで取り付けるのではなく、制服に縫い付けて着用した。 大学区の将校(オフィシエ)― リセの校長、学監および第1学年・第2学年の教員、コレージュ(中学校)と他の優れた教育機関の校長。白と青の絹製の棕櫚の枝2本から成る勲章。 大学の将校(オフィシエ)― 大学評議会の通常評議員、大学視学官、大学区総長・大学区視学官、学部長・学部教授、その他優れた功績に基づいて大学総長によって任命された者。銀製の棕櫚の枝2本から成る勲章。 大学運営・管理責任者(ティテュレール)― 皇帝によって任命される大学総長、大学書記官、大学財務官の3つの官職、および大学評議会の終身評議員。金製の棕櫚の枝2本から成る勲章。 この後、教育制度および教育行政機関の変遷に伴って官職・階級が変化し、勲章の等級・意匠も変化した。1828年にそれまで委員会や評議会の位置づけであった中央教育(公教育)行政機関が公教育省に昇格され、さらに1932年のエドゥアール・エリオ内閣成立に伴って国民教育省に改称された。 一方、1866年には、公教育相に就任したばかりのヴィクトル・デュリュイ(フランス語版)の提案に基づいてナポレオン3世が発した同年4月7日の政令により、公教育機関に所属する者以外で教育に多大な貢献をした者にも教育功労章が授与されることになった。
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