初期の対空用弾薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/10 07:33 UTC 版)
第一次世界大戦中、初期の軍用機に対しては小銃や機関銃の銃弾が用いられた。また航空機が、小銃や機関銃弾の射程より上を飛行する時には火砲が用いられた。航空機に直撃を与える実際の公算は小さいため、砲兵の撃ち出す砲弾が爆発するよう設計され、航空機と近しい高度で、爆発の付近に破片のシャワーを浴びせるようになった。同じように対空兵器の大口径化、射撃速度の高速化や信管も改善されていき、引き続き第二次世界大戦まで投入された。こうした砲弾と小さな弾片はいつも航空機の外板に小さな穴をあけた。弾丸や破片が操縦士を直撃したり、航空機のいくつかの致命的な部分、つまり燃料系統やエンジン冷却システム、操縦索や舵面を動かす油圧系統に当たらない限り、航空機は任務に留まれた。 いくつかの対空砲の弾薬は、航空機の外板を損傷させるために長くて薄い破片になるよう設計されていた。こうした破片の作り出す破孔は、高速飛行する航空機の気流を破壊的にかき乱すという事を起こし得た。しかし等しいサイズの砲弾から生成される破片の量が少なくなれば、命中の可能性も低下した。第二次大戦後、対空砲を置き換えるためにミサイルが開発されるとこの問題はもっと大きくなった。数の少ないミサイルが、同じサイズと費用の兵器によってもたらされる、より多量の対空砲弾による航空機の撃破率と対抗するには、改良された弾頭が必要になった。1952年、折りたたまれた連続ロッド弾頭という概念が提案された。ジョンズ・ホプキンズ大学の応用物理研究所では、アメリカ海軍の対空ミサイル防衛プログラムにおける開発契約の一環として、連続展開ロッド弾頭を作り出した。使用の必要がなくなるまで、この弾頭の詳細は最高機密とされた。
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