出身地の反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 22:59 UTC 版)
事の重大さに気付いた朝乃山は、19日に両親と地元の富山後援会理事長に、20日朝に東京後援会の幹部に電話をしているという。 朝乃山の父親は、「何をしとるんじゃ!」と一喝しており、引退勧告処分を覚悟する一方で「『もし幕下以下に落ちてもやる気はある』と言っていました」「皆さんにご迷惑をおかけして本当に申し訳ないです。協会に残ることができれば死に物狂いでやらせていただきます」と朝乃山の思いを代弁した。朝乃山に相撲協会から処分が下った翌日には上京し、18代錦島(7代高砂)夫妻や8代高砂、東京の関係者に謝罪をして回っているという。 朝乃山の故郷、富山後援会の理事長も「憔悴していました。謝罪と後悔、その繰り返しだった」と明かし、「県民を裏切った。お叱りも沢山頂いておりました。反省して出直すしかないです」「日本相撲協会の処分を受け入れて、私たち後援会は、彼が力士であるかぎり応援していくので、皆様にはもう一度、朝乃山を育てるという気持ちで、応援していただければと思います」と朝乃山に代わって県民に謝罪している。 出身地でもある富山市呉羽町の呉羽地区自治振興会の役員・地元有志が「相撲人としての過ちは相撲で返す朝乃山を信じている」と寛大な処分を求める嘆願書の署名活動を始めた。「処分は真摯に受け止めますので、引退(勧告)だけは何とか避けたいです」との趣旨であるという。24日夕の富山市内各自治振興会の代表者の会合では、出席者約40人の大半が署名に応じ、締め切りの28日までに8500人、追加で1000人もの署名が集まったという。呉羽地区自治振興会の関係者も、「生きている間にもう一度、朝乃山の相撲を見たいというご老人もいます。どうして休んだのかと泣いてしまう子どももいます。朝乃山にはそれだけのことをしたことを自覚してほしいです。何とか再び土俵に立つチャンスを与えていただきたいと思います」と話している。署名は嘆願書とともに6月上旬にも相撲協会に郵送される予定と報じられた。 処分決定後、富山県の新田八朗知事が「厳しい処分になりましたが、角界に残ることができた」とした上で、「いま一度、原点に立ち返り、相撲道に精進し、再起することを願っています」とコメントした。署名を集めた富山市呉羽町自治会の会長は「処分を真摯に受け止め、復活を期待して今後も応援していくつもりです」と話し、母校の富山商業高校相撲部元監督の父親は「もう一度0からやり直してまた這い上がって、富山に帰ってくるときは、横綱にならなければ帰ってこれないぐらいに思っております」と厳しい処分を受け止めている。富山後援会の理事長は「角界に残り、県民の方に恩返しする場をいただけて良かった」「本人が精神的にも成長した上で、県民の皆様にもう一度育ててもらいたいです」と、安堵の言葉を述べている。
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