冬の花_悠子とは? わかりやすく解説

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冬の花 悠子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/18 20:39 UTC 版)

冬の花 悠子」(ふゆのはな ゆうこ)は、植草圭之助自伝小説[1]。本作は別册文藝春秋に発表されたのち、1973年、第70回直木賞候補作となった[2]

2回テレビドラマ化されており、第1作は1974年5月6日から同年6月24日まで、NETテレビ(現・テレビ朝日)の毎週月曜日22:00 - 22:55(JST)の枠『ポーラ名作劇場』で放映(全8話)。第2作は1990年8月24日フジテレビフジテレビの『男と女のミステリー』(毎週金曜日21:02 - 22:52 JST)の枠でそれぞれ放送、1990年版は「終戦45年ドラマスペシャル」として放送[3]、2作とも八木柊一郎脚本、久野浩平演出で製作された。

概要・あらすじ

昭和16年11月大東亜戦争開戦直前の時。今日こそは真の愛をと圭之助は吉原遊廓に赴き、そこでたまたま一夜を共にした、「紫」を名乗る悠子に深く惹かれ、恋の開花を覚えるまでになった。しかし悠子は吉原を脱出したいと願っており、圭之助は悠子の足抜きを決死の覚悟で手伝い、悠子を救世軍の施設に預ける。悠子は弁護士を介して、吉原での前借金は救世軍の施設で働いて返すと話を付けるが、悠子の体はすでに結核に冒されていた。療養のため、圭之助は悠子を神奈川県南林間[注釈 1]の借家に引き取った。その頃戦局は、アメリカ軍東京上空を空襲するほど緊迫していた。

太平洋戦争のさ中、若き脚本家と薄幸の遊女の愛と死、崩れようとする女の幸せを必死に支えようとする男の思いに一途にすがり付く女。重苦しい日々の中、愚かながら力の限り懸命に生きた青春の明暗が描かれた[1][3][4]

作品中では、今日出海菊池寛島津保次郎原節子杉村春子ら著名人がそれぞれ実名で登場した[2]。1990年版(第2作)でヒロイン・悠子役を務めた十朱幸代は、父(十朱久雄)から「いい話だから」と勧められて本作を読んだことがあり、「やりたい役だった」と悠子役が念願の役でもあったことを明かしている[1]

テレビドラマ

冬の花 悠子
ジャンル テレビドラマ
脚本 八木柊一郎
演出 久野浩平
国・地域 日本
言語 日本語
製作
制作 NET(1974年版)
フジテレビ(1990年版)
1974年版
プロデューサー NET
千野栄彦
放送期間 1974年5月6日 - 1974年6月24日
放送時間 月曜 22:00 - 22:55
放送枠 ポーラ名作劇場
放送分 55分
回数 8
1990年版
放送期間 1990年8月24日
放送時間 金曜 21:02 - 22:52
放送枠 男と女のミステリー
放送分 110分
回数 1
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1974年のテレビドラマ

キャスト (1974年版)

スタッフ (1974年版)

  • 原作:植草圭之助
  • 脚本:八木柊一郎
  • 音楽:林光
  • イラスト:松田穣
  • 考証:坂野比呂志
  • 美術:橋本潔
  • 技術:谷口貞夫
  • 照明:栗原進
  • 撮影:松野功夫
  • 調整:田中晟
  • 音声:白石雅一
  • 効果:細谷昌司
  • VTR:成毛宏行
  • プロデューサー:千野栄彦
  • 演出:久野浩平
  • 制作:NET

1990年のテレビドラマ

1990年版の本作は、1991年に『第8回ATP賞』にて『ベスト22番組』に選出された[5]

キャスト (1990年版)

スタッフ (1990年版)

  • 原作:植草圭之助
  • 脚本:八木柊一郎
  • 演出:久野浩平
  • 制作:フジテレビ、PDS

脚注

注釈

  1. ^ 現在の神奈川県大和市

出典

  1. ^ a b c 週刊テレビ番組(東京ポスト)1990年8月24日号 p.6
  2. ^ a b 京都新聞 1974年5月6日朝刊テレビ欄での本作の紹介記事より。
  3. ^ a b ザテレビジョン角川書店)1990年8月24日号 p.29
  4. ^ 週刊TVガイド 1990年8月24日号 p.101
  5. ^ テレビドラマデータベース「終戦45年ドラマスペシャル 冬の花 悠子」

「冬の花 悠子」の例文・使い方・用例・文例

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