再上映作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 07:19 UTC 版)
「東宝チャンピオンまつり」の記事における「再上映作品」の解説
年3回の興行を満たすため、第二回興行からは、東宝の過去作品のリバイバル上映が組み込まれることになった。しかし、当時の興行規定から、再上映は原版と同じ上映時間が認められていなかった。このため、この際の上映作品『キングコング対ゴジラ』(1962年、本多猪四郎監督)は「短縮版公開」となった。しかし、ネガフィルムの複製予算を省くため[要出典]、保管してあったオリジナルネガを直接裁断・編集されてしまった。続く『モスラ対ゴジラ』(1964年、本多猪四郎監督)以降、『怪獣総進撃』(1968年、本多猪猪四郎監督)までのゴジラ映画、また『モスラ』(1961年、本多猪四郎監督)や『キングコングの逆襲』(1967年、本多猪四郎監督)といった特撮映画が再上映されるたびに、オリジナルネガ編集は行われ、慣習化され、原版を損ねる結果となった。 こうした「オリジナルネガ再編集」の際には、カットされたフィルムはぞんざいに別のフィルム缶に納められ、倉庫の奥へ片付けられていた[要出典]。1980年代のビデオソフト時代になってようやくこれら切り落としフィルムを繋ぎ直して復元されることとなったが、繋ぎ目の部分のコマ飛びや色調の狂いを生むこととなっている。 また、『キングコング対ゴジラ』のカット部分だけは長年不明扱いで、ソフト化の際もこの「チャンピオンまつり」版が標準化されてしまい、完全版は「幻の作品」などと文献に記されてきた。が、現在ではカット部分が発見され、復元・色調統一・音源のデジタルリミックスなどの処理を施され、「オリジナル全長版」としてDVDソフトが流通している。 編集の担当者については明らかになっていないが、1978年の『地球防衛軍』では監督の本多自身が編集を行っていたと当時東宝映像に所属していた桜井景一が証言している。 『三大怪獣 地球最大の決戦』『怪獣大戦争』『怪獣総進撃』などタイトルにゴジラの名が入っていない作品は、企画に協力していたデザイナーの米谷佳晃からの提案により、ゴジラの名を冠するタイトルへ改題された。 過去の作品の再上映は、初公開当時に観ることができなかった児童層が鑑賞する貴重な機会となった。
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